2455ヶ所のドキドキ踏切




鉄道あるとこ、踏切あり。





われらの山科区にもありますよ。京阪の京津(けいしん)線の踏切が。

列車が接近すると、特徴的な鐘の音がカーンカーンカーンと鳴り、赤いライトが交互に点滅し、
黄黒の縞模様の遮断機がぐいーんと降りてくる。



それは得てして、都市部の交通の流れを文字通り遮断してくれます。

列車の本数が多く過密ダイヤ運行だと、遮断機が下りっぱなしの「開かずの踏切」となり、
通勤通学時間に多くの人や車などの足を止めてしまう。迷惑な存在だったりします。

急いでいる僕が踏切を渡ろうとした瞬間に鐘が鳴り始めることが多い気がするんですけど、これは狙われてるんですかね?(#゚Д゚)




かたや、ド田舎の方には踏切と言い難いブツも存在します。

柱に黄黒の縞模様の板を×印に組んで張り合わせた物体が立っているだけ。




写真提供:銀次さん(撮影場所:JR飯田線 高遠原(たかとおばら)駅)



これも踏切。
列車の本数が非常に少なく、渡るのは地元の歩行者や自転車や農耕車程度のところに設置されています。

 ※提供してくださった銀次さんいわく、踏切の向こうは草が茂っていて人が歩いた痕跡がなかったとか。
  では一体何のための踏切なのか…?獣用ですか?(笑)



踏切には全4種類があり、こんな風になっています。



((C)京都新聞)


 ※そういや、係員が手動で遮断機を上げ下げする踏切って絶滅してるんですね。
  小さい時にどこかで見た記憶があるのですが…。当時、地上駅だった京阪五条駅やったかな?



実に7.5%の踏切が遮断機はおろか、鐘の音も赤いライトもなく、
「ここ渡れます」の柱が立っているだけ!



つまり、ここでは右見て左見て、「列車が来ないな、来ないな…大丈夫やな」と、自己の判断で渡る!
黒ひげ 踏切危機一発か!(笑)



だけど、そんなドキドキパニック(懐)みたいなことをやっていたら、いつか列車に轢かれる…、
いや、実際に轢かれている事案がチョイチョイ起こっています。



だいたい轢くのはイレギュラーで走る臨時列車や回送列車ではないのかと思っています。
本数の少ない通常列車なら地元の方が時間を把握してるでしょうし。

もしくはド田舎やし列車なんて来ないと高をくくって、確認もせず渡り轢かれるか。
いや、あまりに列車が来なさ過ぎて踏切の存在を意識していないか…。
僕も生でこの手の踏切を見たことありますけど、あれじゃあ踏切には見えませんよ。



どれにしても危ないし困りものです。
なので、この柱だけの「第4種踏切」は徐々に姿を消していっているとのこと。

鐘と赤いライトのある第3種に昇格するか、踏切(柱)自体を撤去するかに分かれるようですが、
もともとニーズの少ない踏切(柱)を金かけて昇格させるよりも、撤去して跡形も無くならせる方が多いとも聞きます。



どちらにしても第4種は無くなる道を歩むようです。
生物の世界では絶滅危惧種と称して保護活動をしてますけど、第4種は絶滅した方がいいのかな…安全のために。


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↓第3種踏切の写真も銀次さんより提供を受けました。ありがとうございます。



(アルピコ鉄道(松本電鉄)上高地線にて。良い景色ですね〜。
って、コレ、踏切以外の場所でも渡り放題なんじゃないの?(笑))



記事引用:京都新聞 2023年6月7日付朝刊