60台の間をうろうろ
観光バスって乗ったことありますよね。
乗車した歳によって思い出は様々でしょうけど、
しっかりとした座り心地のいいシートのリクライニングを後ろの乗客を無視して思い切りバターンと倒してふんぞり返ったり、
ガイドさんの年齢や彼氏がいるかどうかを質問したり、
カラオケでわざと卑猥な歌詞の歌を歌って女子どもからヒンシュクを買ったり、
乗った瞬間から持ち込んだ缶ビールをグビグビいって飲みすぎて、備え付けのエチケット袋に盛大に(以下自粛)、
などなどあるかと思います。
僕の住む京都市は観光都市のため、各地から観光バスがひっきりなしにやってくるんですけど、
駐車場が絶対的に足りないため、目的地の近くで乗客だけ降ろして、バスは移動。
どこへ行くかというと、どっかの道端です。
不自然に乗客が乗っていない観光バスが止まっていたら、
駐車場に入れなかったため時間つぶしをしているとみて間違いないです。
運転手さんはかわいそうですよね。観光地に来て観光もできず、道端にバスを置いてどっか遊びに行くわけにもいかず、
せいぜい煙草フカすくらいしか出来ない…。
そんな観光バス。
2020年に世界中を混乱に陥れた新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行により、
感染拡大防止のため、不要不急の移動が自粛されました。
となると影響を受けるのが観光業。
観光バスの出番はゼロになり、バス会社の存亡にまでかかわる事態になりました。
動かないバスほど邪魔な存在はないんじゃないですかね。
うすらデカくて場所取るし、動かなくても税金や保険などの固定費はかかりますし。
かと言って、人間以外の物資を運ぶなど貨物車代わりにすることは法律上できない。
まぁ、トラック代わりにするには使い勝手が悪くて現実的じゃないですが(笑)。
そこで、こんな使い方を考えたバス会社が現れました。
※中学生向けの新聞記事ですので、学習を兼ねて英語で書かれています。
うすらデカい車体を利用して迷路を作ったんです。
1980年代後半〜90年代に、京都市伏見区石田に縦横50m×70mの「グランメイズ」という巨大迷路アトラクションがありましたが、
それを思い出させる迫力です。
バスの背丈が3.8mもあるので、迷路の「壁」にピッタリ!
それにしても、60台ものバスを迷路状に並べるのは大変やったやろうなぁ。
いまは政府主導の観光政策「GoToトラベル」のおかげで観光バスの需要もあるでしょうから、もうこの迷路は楽しめないと思いますが、
またコロナウイルスが蔓延して観光事業がストップしたら、迫りくる黄色い壁を体験しに行きたい…(不謹慎)。
記事引用:京都新聞 2020年10月4日付日曜版 「ジュニアタイムス」