バルーンバイク




このコラムを書くにあたって、テーマとなる「風船」についていろいろ思い出しました。

そのうちの2つを書きましょうかね。




◎小学校の学年末。

学年全員で手紙と花の種をつけたヘリウムを入れたゴム風船を、グランドから大空に放ちました。
どこかの誰かに届き、そこが花いっぱいになることを夢見て。


数日後、そのうちの2つが「誰か」の手によって拾われました。


当時の学級通信が自宅に残っていました(!!)ので、読み返したところ、
愛知県の半田市と岡崎市で拾われたと書かれていました。
あんなゴム風船が風に乗って そんなにも遠くまで飛ぶなんてすごいな〜と感心した覚えがあります。




◎高校のころだったか。

飛行船が流行った時期がありました。
その言葉だけを聞くと、ジブリの作品に出てきそうな架空の乗り物に思えますが、立派な実在する乗り物です。


巨大な横長の風船状の物体にヘリウムをいっぱい詰め込み、
その下部には「風船」からは想像もつかないほど小さなプロペラと小さなゴンドラが取り付けられていて、
ふわふわ漂うように飛ぶ、ゆったりとした乗り物です。


さながら巨大なマンボウが空を泳いでいるようで、ついつい見上げちゃいますね。
それくらい存在感のある乗り物です。


移動手段として使われることはほぼ無く、
一般的には、巨大な風船状のボディに広告を描いて飛ばされることが多いです。
僕が初めて飛行船を見た時も、某大手住宅メーカーの文字が書かれてましたし orz
大げさな宣伝なことで。


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そんな風船が、バイクになったと聞かされたら驚かざるを得ませんわ。








風船に跨がれる。しかもその風船は乗る人の体形に合わせて作り変えられる。


夢のようなことが現実になるなんて…、かつてなら、夢のまま終わってしまいそうだったのに…。
時代は知らん間に進んでいるんですね。



屋内外の広いイベント会場などでの移動手段として使えそうです。それこそ風船のようにゆったりとした移動で。
そして、これにヘリウムを詰めて大空へ…。




記事引用:京都新聞 2020年10月21日付夕刊