「ニンジン棒」はわるくない
ガードマンと言うとどういうイメージをしますか?
僕にいわせれば、警備員と言うより工事現場で交通誘導している人を思い浮かべてしまいます。
実際のところ、見かける絶対数もそっちのほうが圧倒的に多いように思いますし。
道路工事なんぞで片側交互通行になっていて、
先を急いでいるときに限って自分の目前でドカヘルを被ったガードマンが頭を下げながら
「すりこ木」の様な赤い誘導灯を横一文字にかざすのを見ると、「はぁ〜っ」とため息が出ちゃいます。
別に彼らには何の責もないので八つ当たりするのはお門違いです。
文句は年度末になったらやたらめったら道路をホジクリ返す土木業者と、それを発注している市町村に言うてください。
経験者曰く、あの仕事ほど過酷なものはないとのこと。
雨の日は工事がお休みのことが多いのでいいとして(その分収入は減るでしょうが)、
真夏や真冬に長時間立ちっぱなしで体調不良をきたし易く、
しかも時間がなかなか経たないのが苦痛と。
そのガードマンだって人の子ですから、ミスすることもあるでしょう。
もし、ガードマンの誤誘導が原因で交通事故や交通トラブルが起こってしまった場合、誰が責任を負うと思います?
実は、ガードマンの誘導には法的拘束力が無いんですよ。ガードマンが間違っていても非はない、と。
悪いのは運転者…という裁判の判例もあります。
逆に解釈すると、誘導を無視しても法的に罰せられることもないと読み取れます。
まぁ、そんなことが出来る人は地獄に落ちたらいいと思いますが。
法的な拘束力を持つ交通誘導が出来るのは警察官だけです。
でも、そんな彼らの地道な誘導のおかげで工事や交互通行が円滑に進むのですから、
心の中でご苦労様ですとつぶやいています。
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ちなみに、あの誘導灯のことをそのルックスから俗に「ニンジン棒」と呼びます。
某映画の蛍光灯のような長い棒もパッと見は同じようですが、それとは似て非なるものです。攻撃力はゼロですから(笑)。