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開いてる:15分/閉じてる:45分
都市部の鉄道路線。
ただでさえ多数の列車が行き交うのに、
朝の通勤ラッシュ時間などはその本数が更に多くなり、超絶な過密ダイヤになってます。
そこを横断する踏切は、立て続けに列車が来るのでずっと遮断機が下りたまま。
カーンカーンカーンカ〜〜ンの鐘の音が鳴りやまず、列車はででこーん、ででこーんとひっきりなしに通過。
待っている人はイライライライライライライライラ (#
゚Д゚)y-~
そう、開かずの踏切、です。
かつては深刻な社会問題となってました。
幹線道路の踏切は大渋滞を引き起こすなど交通の妨げになっているし、
待ちきれない歩行者や自転車が列車が来ないタイミングを見計らって遮断機をくぐって横断したり。
そこに列車が突っ込んできて(以下自粛)。
「運転士が非常ブレーキを掛けたが間に合わなかった」ってニュースでよく表現されますけど、
スピード出てる列車がたかだか10mや20mで停まれるはずがないやろ。
運転士は悪くない。悪いのは遮断機降りてるのに線路に立ち入ってる奴やがな。
もし列車が車みたいな急ブレーキできたとしたら、
座ってる乗客、つり革持って立ってる乗客、全員前に吹っ飛ばされて叩きつけられて車内が阿鼻叫喚の地獄絵図の大惨事やど。
最近ではそういう問題地点は高架化や地下(アンダーパス)化などの対策が進んでいまして、
開かずの踏切の声も小康状態…と思っていたのですが、
新聞に大きく載りました。
京都市の南西隣に位置する向日(むこう)市に 開かずの踏切がある、と。
久しぶりに目にした単語に心踊らされ、さっそく行ってきました。
ただの嬉しがりやん orz
舞台は、JR東海道本線(JR京都線)・向日町(むこうまち)駅から南に250mの「深田川踏切」です。
(↓)東を望む (※写真中央のビルは京都市で2番目に高いニデック本社ビル(100.6m))

(↓)西を望む

幅3.7mの地味な踏切で、乗用車同士のすれ違いは困難…ですが車の交通量はさしてありません、
が、自転車は歩行者はひっきりなしにやってくる…そういう踏切です。
なぜなら、周辺は閑静な住宅地で、地元以外の人がわざわざ通る道ではないからです。
単なる複線の踏切ならまだいいのですが、JRの車庫がそばにあるため線路が9本も通っていて、
踏切の長さが41mもあります。

JR西日本管内で堂々たる第4位の長さ。って4位じゃ表彰台に立てへんやん(#゚Д゚)
踏切中央から
| (↓)東を望む | (↓)西を望む |
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なぜ新聞で取り上げられたかというと、
併設されている地下道を使わず踏切を渡る歩行者や自転車がいて、渡っている最中に鐘が鳴り始めてダッシュしたり、
鐘が鳴り始めてから渡る人もいて危ない…という内容でした。
なんたって41mですからね。
そんな渡り方するくらいならBGMは鐘よりも「クシコス・ポスト」がエエやろ(笑)。
で、嬉しがりの僕は土曜日の正午に問題の踏切にやってきました。
JR━―━―━(゚∀゚)━―━―━―
!!

事前に地図で予習しましたけど、実際に行ってみたら現地が地味な住宅地だけあって場所が分かりにくい。
当たりをつけて曲がった交差点がたまたま正解だったというレベル。
知る人ぞ知る踏切って感じです。
存在感も威厳も感じさせないたたずまいで、これがJR西日本で第4位と思えません。
しかし、周囲には注意書きがたくさん。



たしかに踏切のそばには歩行者と自転車用の地下道があり、そちらの利用を勧めていますが、
新聞記事になるくらいですから利用しない人たちも一定数いるのでしょう。
ということでしばらく踏切周辺で写真を撮ったり観察したりなどの不審行動開始(笑)。
すると、地下道を使っている方、結構いるんですよ。
様々な年代の人たちが地下道に吸い込まれたり出てきたりしています。
それこそ幼児連れの親から年配者まで。歩きだったり自転車だったり。
いかにも地元の方ばかりですが。
な〜んや、みなさん行儀いいですやん。
と、踏切の方に目をやると、
こちらもフツーに渡ってるフトドキ者人たちが。

たま〜に車が渡っています。
僕もPCXで渡ってみました。
すると、踏切の横断が非推奨なのか分かりました。
路面がガッタガタなんです。
それこそ洗濯板(死語)のように波打っていて、スピードを出すとサスペンションがバウンバウン跳ね頭も揺れ「あばばばばば」と謎の声が出そうに(笑)。
脳振盪(とう)起こすわ。
自転車の親子が「ガタガタしてお尻が痛い」といいながら踏切渡ってましたし(笑)。それやったら地下道通れよ。
歩くのも、足の悪い方だとガタガタに足を取られそうです。
そして、何度も何度も鳴り響く鐘の音。
遮断機が下りようとしているのに踏切に突っ込んでいく自転車が!ホンマにいるやん!

列車が通過して遮断機が上がった瞬間にまた鐘の音が鳴りはじめ、
渡ろうとした歩行者が苦笑いで引き返し、発進した原チャが急ブレーキかけるシーンも。
15分ほどの踏切での観察で、
・関空特急はるか×2

・特急サンダーバード×1

・貨物列車×2

・新快速×3
・普通列車×3
(※写真省略)
…と11編成もの列車が踏切を通過しました。
遮断機が上がっていた時間が最も長かったのが3分55秒。でも、たいていは数十秒ってところでした。
言っておきますが、土曜の日中でこれですからね。
朝の通勤ラッシュ時だと1時間のうち計45分間も遮断機が下りているというのも納得です。
それでもこの踏切を廃止して完全高架化or地下化しないのは、
思うに、通行量が少なく費用対効果が薄いし、車が通れるだけの坂道を設えるだけの場所がそもそもないからでしょう。
現に周辺のJRと交差している他の道路は全て高架かアンダーパスですからねぇ。
開かずの踏切が嫌ならそっちを通ればいいだけの話やし。
というわけで、地元のニーズ(?)に応えるべく、「深田川踏切」は残り続けるでしょう…。
記事引用:京都新聞 2025年9月26日付朝刊
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