魔の五条坂下り、全開走行編




交通社会の中でいつも虐げられている、原付。
シグナルダッシュで、ビューンってかっ飛ばせるスクーターも、
結局は後続のクルマに抜かれる恐怖を味わわされています。

出足だけでなら、スクーターの右に出るクルマは無いと思います。
その位優れているのに…。




それに引き換え、スーパーカブを始めとするMT仕様の原付の出足は泣かされますねぇ。
遅くて。


「相棒」と道の端っこで信号待ちする時に、その類のバイクが前に停まってると、ため息が出ます。
信号が青になっても、そいつのせいで、クルマより先に走れない。



けれど、出足が遅い→トルクが大きいので、
MT仕様の原付は上り坂で粘り強い走りを見せてくれます。

スクーターは、その構造上、上り坂は苦手やね。
上り坂のワインディングはちっとも楽しめない。
それどころかエンジンが悶えて、焼きつきを起こさないか不安になってしまいます。




どちらにしても、上り坂でフラストレーションが溜まりまくった原付乗りにとって、
その後に必ず訪れる 下り坂は、格好のストレス発散の場



僕の住まいの近くで言うと、
R1の京都市山科区と京都盆地を隔てた山にある「五条坂」の下りが格好のスポット。
直線道路で、下り勾配6%。文句無し!


この下り坂では、どの原付も、ほとんど例外なく、スピードリミッターが作動しているか、それ以上の走りをしてますよね。
エンジン全開
で。
僕だって、LEADやDioで走ってる時は、メーターを振り切っています(笑)。
気持ちいいですもん。



でも、これ、やってはいけないんです。
絶対、ダメです。



なぜか。

行きつけのバイク屋さんで言われました。
「下り坂で、普段の全開の時以上のスピードが出ているということは、
エンジンの回転数が 普通ならあり得ない回転域まで上がっている



つまり、
レッドゾーンに入った状態で走りつづけている、と。



だから、「よく“五条坂でバイクが壊れたー”って話をよく聞く」そうです。
単純明快。
原付スクーターにはタコメーターが付いていませんから、その辺りが分からないんですよね。



これからは下り坂では、少なくともエンジン全開で走るのは慎みませんか
僕は既に実践しています。

スピードは たかだか60km/hそこらでも、エンジンは無理をしていると言うことを頭の片隅に置いておくことが肝要ですね。
特に全開走行が多い50ccなら、なおさらと言う事で。



だからと言って、アクセルを全部閉じて、エンジンブレーキを利かして走ればいいのかというと、そうでもないんですね。
特に2サイクルの場合。

その話は、またの機会にしましょう。