究極のエコカー







ヘッヘッヘ、乗っちゃいました。
「燃料電池車」(FCV)に!




思えば、2015年の東京モーターショーで初めてFCVの実物を目にしてから2年余。

 


まさか僕がそれを操る日が来るなんて!



環境政策にミーハーな京都市が、2017年より「体験型水素学習事業」の一環としてホンダと提携し、
水素生成からFCVの運行までを行っている
んです。


その事業の市民モニターとして、
ホンダの2代目FCV、「クラリティ・フューエルセル」でドライブする機会に恵まれたってわけです。
京都市内在住か、市内に通勤通学されている普通免許保有者なら誰でもモニターになれます。



それを実施しているホンダのディーラーというのが、僕がいつもお世話になっている地元・山科区の店舗でして。
R1に面した巨大なディーラーですよ。ホラ、日野自動車の跡地に出来た。




まだまだ夢のような車、さすがに誰も乗ったことないでしょ?(自慢)
だって、全国でもごく僅かなんですもん。一般人がFCVに乗れる機会があるのは。


約10年前(2008年)には1億円(!!!)した価格も、766万円と13分の1まで安くはなりましたが、
まだリース専用で一般向けには販売されてないんです。

そんな素晴らしい乗り物が自宅から自転車でいける距離にあるディーラーにあるなんて、にわかに信じられません。


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試乗に際し、はじめに、水素を活用したエネルギー事例について、ビデオとパンフレットで2〜30分程度の座学を受けます。

その中で、
「燃料電池」というのは、燃料(ここでは水素)から科学的に取り出した電力のことを指す
…ということを知りました。


それから、FCVでお出かけ…という流れになっています。



体験ドライブは完全無料です。
しかも、助手席に担当者が同乗することもなく、僕一人で自由気ままに走れるんです。
「タダほど高いものはない」と言いますが、何の落とし穴もありません。
信じられへん。



ただし、走行は2時間・京都市内・50km以内と制限されています。でも十分ですよ。
その中に高速もワインディングロードもあるがな。



技術的なことは別の機会に譲るとして、このコラムで試乗記に重点を置くことにします。




さて、座学を終えて、僕が乗るクラリティとご対面。
写真では車体色が分かりにくいですが、ワインレッドです。

 


車の全周に「FCV・燃料電池車」と書かれた巨大ステッカーが貼ってあります。
タダで乗らしたる代わりに街中で宣伝してこいというわけか。
おお、まかしとけ!いっぱい走ってPRしてきてやるからな。




それにしても、先ほどから店舗入口にクラリティと同じ色の車が停まっていて、
ディーラーのエライさんやメカ担当の方たちが車の周囲に恭しく立っています。

ホンダ最高価格車の納車式だそうです。






購入者らしき人が花束を手に記念写真に納まったり、何度もエンジンをかけて爆音をとどろかせてるんですけど。

おれの中古のフリードの納車のときは、こんなこと してくれなかったのに (-_-x)

そんな車より、FCVの方が珍しいのに (-_-x)



ちょっぴり負け惜しみしてると、ディーラーに遊びに来ていた小学3〜4年くらいの男の子とその父親が僕のほうにやってきて、

男の子 「こっちにはクラリティがある〜!」

と写真を撮りながら興味津々の様子。
車が大好きなんやね。最高級車もバシバシ写真を撮ったんやろうな。



これからクラリティでドライブに行くねん、ええやろ〜。



と自慢してやりました(笑)。我ながら大人げない orz

父親 「究極のスポーツカーと、究極のエコカーやな」



そうですよね、どっちが勝ったとか負けたとかではなく、両方とも究極なんですよね。
ひがんでいた自分がちょっぴり恥ずかしくなりました。
こんな光景、まず見られませんもんね(笑)。

エエ日に来たな〜、ボク (*-ω-)ヾ(・ω・*)




運転席に乗り込み、「POWER」ボタンを押すと、音もなく エンジンがかかり  システムが起動
液晶メーターパネルに、



≪走行可能≫

と表示されます。え、もう走れるのん?



ここで大事な説明。
FCVは水素と酸素と化合して得た電力でモーターを回して走ります。
要するに電気自動車(EV)です。


ただし、一般的なEVのように、充電する電源が電力会社から供給される商用電源ではないため、
火力発電や原子力発電のようにCO2や放射性廃棄物など厄介なものは出ません。

FCVが排出するのは水だけ。そのため、究極のエコカーと言われています。





液晶メーターパネルには、数字で速度を、出力/回生(充電のこと)状況をアナログ的にで表示します。
メーター下部には車の様々な情報を表示できるようになっています。






燃料計に「H2」と書かれているところが違いますね〜。





燃費が良いのか悪いのか、よくわかりません(汗)。





内外装のベースは高級セダン・アコードとのこと。





内装も高級感を出していて、インパネもプラスチック丸出しではなく、落ち着いたデザイン。





シートには究極のエコカーらしく、環境に配慮してリサイクル素材を利用したスエード調と本皮をあわせた、
すごく座り心地のいいシート。
思わず取っ払って、我が家のフリードの布シートと入れ替えたくなったほどです(笑)。




では、出発進行〜!
クラリティは音もなくスルスルと走り出しました。


1時間経ってもまだ納車式をやっている一団の前をこれ見よがしにゆっくりと通り過ぎたのに、
全く音がしないので、誰もこっちに気付いてくれない! orz




国道に出てアクセルを軽く踏み込むと、瞬時に反応します。
ガソリン車のようにワンテンポ遅れてぐいーんと力が出てくるのに慣れている身に渇を入れる
シャッキシャキでキレッキレの加速



車の静かさを味わいたいので、猛暑日でしたがエアコンの使用は最小限にし、オーディオも切りました。

すると、ロードノイズがすんごく耳につくんですわ。
信号待ちでは、周囲の車のエンジン音のうるさいこと!




そのまま京都東ICから名神へ。
試乗前に、高速を走るなら是非スポーツモードを試してくださいといわれていたので、スポーツモードボタンを押し、本線へ。




メーターパネルの端っこの色も、エコっぽい緑から になり、スピード感を演出しています。




グッとアクセルを踏むと、音もなく急加速をし、周囲の車が後ろへと流れていきます(笑)。
なんじゃこりゃー!本気で速いがな!
ターボ車とも、ディーゼル車とも、ハイブリッド車とも違う異次元の加速
一直線に伸びてゆく、加速力をまるで感じさせない加速は、陸海空のどの乗り物とも違う異次元のもの。

たとえるなら「ドラゴンボールの筋斗雲」のようなスピード感やろね。乗ったことないけど(笑)。
って言うか、モーターの威力にメロメロです。もうガソリン車に戻れない(笑)。




京都南ICで名神を降りて下道へ。

ちょっと狭い道も走ってみましたが、いかんせん車幅が1875mmもありますので、走りにくい。
ボンネットも大きいですので、左に寄せようにも感覚が分からない。
現行のアコードとほぼ同じサイズなので、かなりデカいですよ。

将来的には軽自動車仕様のFCVも作りたいようですが、それは喫緊の課題にして欲しいですわ。



うっかりぶつけても保険を適用してくれますが、免責が10万円ですので、
せっかくの無償ドライブが有償にならないよう、以後広い道を選んで走ることになります(笑)。
あと、車内高が低いので、何度か頭はぶつけました(痛)。




しかし、周囲の目がやたらと車に向き、ちょっとした有名人になった気分です。
まぁ、FCVが珍しいからではなく、車体に貼られた「燃料電池車」のステッカーが目立つからでしょうけど orz



しばらく走っていると、なんだか物足りなさを感じてきました。
それもそのはず、いくら車の中で水素と酸素を化合しようとも、走る動力はモーターですからね。


メーターパネルやボディに

 

と表示されても、それを実感できない。
なので、日産LEAFのようなEVとの差が分からないんですよ。




ドライブの終盤で東山ドライブウェイに入りました。ワインディングの走りも試したかったんですよね〜。

コーナリング時に若干のアンダーステアが出るなど足回りをもうチョイ固めてあれば…と思いましたが、
純粋なスポーツカーではないのでノープロブレムです。

それよりも、急な上り坂でもアクセルを踏み込むだけで瞬時にストレスなく加速するのにホレたわ(笑)。
やっぱりガソリン車に戻れない(笑)。




ホイールはアルミ。タイヤはブリヂストンの「エコピア」でした。サイズは235/45R18。




セレクターがボタン式のため、最後まで慣れませんでしたが、
モーター駆動車はモーターの出力を変えるだけであらゆる走りが出来るため、エンジン車のような変速機構(ミッション)が存在しません。
なので、走行中にセレクターボタンに触る必要はほとんどありませんでした。



↑「R」レンジだけは、レバー式で、上に引き上げると切り替わります。



エンジンブレーキに相当する回生ブレーキがあるので、緩い下り坂ならアクセルオフで十分速度調整ができました。
ただ、シフトダウンによる強力なエンジンブレーキに相当するものは無いため、
急な下り坂ではブレーキを踏みっぱなしにしなければならないのが難点ですかね。



そしてディーラーに戻ってきました。
走行距離はピッタリ50km、所要時間もちょうど2時間と十分すぎるほど堪能し、
しっかりFCVをPRしてきました♪

ただ、一瞬だけ京都市を出て向日市に入ってしまったのはナイショですよ!




事業が始まってそれなりに日が経ってるのに、クラリティの走行距離が少ないあたり、体験者が少ないのか、
それともあんまり長距離の試乗をしてないのか。



↑僕がこのクラリティの走行距離の1割を稼ぎました(笑)。




ディーラーの担当者曰く、深く興味を持っている方は稀なようで…。
なんともったいない。

他の地域で行われているFCV体験やレンタカーだと、抽選の上に決められた数百mのコースを係員が同乗でチマチマ走ったり、
レンタルは料金がバカ高だったりで、ちっとも面白くありません。


それに対して、京都市のFCV体験は、僕のようにタダで好きなようにドライブ出来るんです。
市内在住か通勤通学されてる方は試す価値ありますよ〜(*⌒∇⌒*)