花見前線異状なし!
この文章を作成するに当たって、一緒にツーリングした、悪友「真宗Jr」こと「T」に、
↑のようなタイトルでいいかな?と尋ねたところ、「またパクリもんか」と一蹴(涙)。
でも、あと思いついたタイトルが「花見・6時間耐久レース」だったので、どっちにするかと言われれば、
↑の方がいいだろうとゴリ押ししました。
「T」は現在インターネット接続環境の無い世界に住んでいるので、読まれて文句を言われることも無いけどねぇ。
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時に2003年4月13日、日曜日。晴れ。花粉の飛散・非常に多い。
大阪に仮住まいしている、悪友「真宗Jr」こと「T」が、「京都に帰省するから桜を見に行こう」といつものように突如誘ってきました。
早速行こうと連絡したのが10時。その時は、滋賀県彦根市の彦根城の桜がきれいだという情報があったので、
それを見に行こうと思っていました。
ところが、「T」が我が家にやってきたのは、12時。
彼の母親がスマートDioに乗って出かけていたので、帰ってくるのを待っていたら、この時間になったというのです。
それならそうと早く言えよ…。
すでに予定は狂い始めていました。
夕方までに家に帰りたいとのたまう「T」に「彦根まで行くぞ」と言うと、「走るばっかりはイヤ」と言うのです。
彦根までは片道60km。この時間からだと、ほとんどトンボ返り。それはイヤだと。
2時間も遅刻しておいて、ぬけぬけと…(-_-x) (失礼)と思いましたが、「悪友」のこと、笑って済ましました。
「それなら、とりあえず滋賀県の桜を見に行こう、京都のより滋賀県のほうがキレイだから」と僕が提案。
京都の桜はすでに散り始めていたので、少しでも桜の開花の遅い滋賀県を選んだのです。
京都市山科区から、R1を東へ。途中抜け道をして、大津市南部の石山寺に到着。
R422沿いから見える石山寺の桜は十分にきれいで、それに似合うだけの花見客と車の山と駐禁を取り締まるパトカーも出没。
わざわざ中に入らず、外から桜をめでたあと、「T」に次はどこに行こうかと提案しました。
すると、「T」は、バカバカしいかも知れんけどと前置きしてから、こう言ったのです。 「“桜だより”に載ってる京都市内の花見ポイントを 全部見に行かへんか?」 僕は、「京都新聞」に載ってる「桜だより」を切り抜いて持っていたのですが、 そこに載ってるところを今から全部巡ろう、と。 これから彦根まで行くのより、同じ京都市内の移動のほうが 時間的にも融通が利くし、桜もたくさん見られる、と付け加えました。 おお、やったろうやん!そのアイデア、もらった!! そうと決まれば早速移動です。 時計を見ると、13時前。夕暮れまであと5時間。 大津市・石山寺→<R422>→<R161本線>→ →<府道・県道30号・山中越え>→→京都市内を北上→ →<白川通り>→<府道38号>→鞍馬 山中越えは原付には難所。「T」のスマートDioは苦しそうでした。 それは別の機会にお話しましょう。 |
走って走って、京都市の第1チェックポイント、鞍馬へやってきました。
石山寺からここまでで、途中昼食タイムをはさんで1時間半もかかっていて、14時半になろうとしていました。
鞍馬天狗や火祭りで有名なこの地ですが、狭い集落に、車で観光に来る他府県ヤローどもで混雑していました。
どこの駐車場も満車。でも僕たちに駐車場など必要なく、鞍馬神社の入口付近に原チャを停める。
…でも、桜なんてほとんどありません。あっても、やせっぽっちの山桜だけ。
ここって、紅葉の名所ではなかったっけ? 桜って聞いたことがないなぁ。
鞍馬寺の中に入ろうとしましたが、拝観料が600円もしたので、即却下。
次に行ったのは、鞍馬から3km離れた所にある、貴船神社。 ここは、駐車場も無いのに車で来るやローどもが後を絶ちません。 でも、僕たちに駐車場は必要なし。貴船神社の入口に堂々と原チャを停めました。 …で、「桜だより」には確かに書いてありますが、ここも紅葉の名所でしょ? 桜はちょっびっとありましたが、まだつぼみ。収穫なし!!京都新聞のウソツキ!!! |
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鞍馬・貴船の手前にある「二の瀬」の桜が満開で、思わずシャッターを切りました。 時間は、15時を回った所。あと3時間で日が暮れてしまう! |
次に近い所…僕の頭がフル回転して検索します。
あった、三千院が一番近い!
貴船→<府道38号>→<府道40号>→<R367>→三千院
府道40号には江文(えぶみ)峠という、やはり原付泣かせの登り坂が待ち受けてます。
家を出てから、幾度と無く上り坂を走ってるので、エンジンがイッてしまわないかと、ヒヤヒヤもんでした。
そして、三千院に到着!
やはり観光地。車で来ていたなら駐車スペースを確保できずに半泣きになってたでしょうが、そこは原付。
三千院を目前にした道の端に駐車。だから小さいバイクはやめられない!
2度あることは3度あるとは言ったもので、桜なんてありゃしない。
だって、ここも紅葉の名所なんやもん。
新聞にわざわざ載せるなよな…(-_-x)
周辺を他の観光客に混じって歩いてると、「桜ソフトクリーム」なるもの発見。
くださいな〜。
300円!高い!でもおいしいに違いない。だって、最後の1つだった桜ソフトやもの。
うっすらピンク色をしていて桜餅を連想させます。いっただーきま〜す! パクッ!
感想……買って損した(号泣)。
おれたち、桜から見放されたかなぁと、とぼとぼとR367を南下し、 叡山電鉄・八瀬比叡山口(やせ・ひえいざんぐち)駅に着きました。 時間は15時50分。 ここには「八瀬遊園」と呼ばれた遊園地があったのですが、1年前に廃業してしまい、 周辺はすっかり寂れています。 でも、京都に入ってはじめての「当たり」の桜とご対面。 「T」が「写真を撮れ」と急かすので、カメラに収めました。 |
R367を引き続き南下し、京都市街地に入る「白川通り」とぶつかる 「花園橋」の架かる川沿いに満開の桜並木! 16時ちょうど。写真だけとって、先を急ぐ事に。 |
左京区岩倉を横切り、宝ヶ池へ。16時10分着。
ピクニックに最適なこの地の駐車場は車が入口からあふれ、路上にまで車がわんさか。バッチリ駐禁イカれてます(笑)。
僕たち2人はそんな学習機能の無い人たちをあざけるかのように車の間をすり抜け、適当な場所に原チャを放置。
ここのシダレザクラが申し分なかったです。
北山通りに出て東に走り、次は桜の名所のひとつ、加茂街道の桜並木を目指します。 賀茂川の堤防を走る加茂街道沿いは、 樹齢数十年は下らない立派な桜でいっぱいです。 しかし、平日はガラガラの北山通りは、異常な渋滞になっていました。間違いなく「サクラ渋滞」。 身動きが取れない車の間を、僕と「T」はスルスル抜けて行きます。前に行けないと思ったら、 迷わず歩道に乗り上げ、エンジンを切ってバイクを押しました。そのほうが早いですし。 |
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暴走を繰り返し(笑)、加茂街道に到着。しかし時遅し、散り初めでした。 でも、賀茂川沿いは花見客でいっぱいです。 それ以前に、僕は仕事中に桜が満開の加茂街道を何度も通って花見気分はしていましたが、 「T」にマトモな桜を見せられない事に、少々悔しさがにじみました。 |
加茂街道から一部道をショートカットし、御所の今出川御門(今出川通り)から西へ、
北野白梅町交差点(西大路今出川)→<西大路通り>→円町(西大路丸太町)→
→<丸太町通り>→嵐山
↑行程をたったの3行で書いていますが、距離にしたらそこそこあります。
「桜だより」を見ながら、嵐山に到着。
土日祝日の嵐山周辺道路は、渋滞緩和のため、時計回りの一方通行になっていますが、バイクは逆走可。
はははは、勝った(笑)。
対向車と歩行者天国と勘違いしている観光客を蹴散らし(我ながらイヤなヤツだ)、渡月橋を渡り、
桂川河川敷に降ります。
……加茂街道よりもっと散っていました、ってか、ほとんど桜ないし(涙)。
だって、嵐山も桜の名所ではないんですもん。でも京都新聞の「桜だより」には書いてあるし…。
京都新聞やめようかなぁ。
一応写真撮影。
17時5分。あとは山科盆地の桜の名所を巡るだけ。
太陽よ、沈まないでくれ!
LEADとスマートDioを連ねて日曜の夕方、家路へ向かう車で混雑する大通りを激走。
嵐山→<三条通り>→<四条通り>→葛野大路四条→<葛野大路通り>→葛野大路五条→
→<五条通>→<大石道>→<新十条通り>→<外環状線>→<旧奈良街道>→醍醐寺
↑2行で書いてますが、京都市を西から東に横断しているので距離はかなりあります。
醍醐寺の本堂の庭には、「秀吉の桜」と呼ばれる立派なシダレザクラがあります。
その桜の下で豊臣秀吉が花見をしたという逸話から、そう呼ばれるようになったといいます。
毎年見逃していたので、僕も秀吉気分を味わってみたいと思い、本堂へと向かいました。
本堂に入るのは有料ですが、入口の扉は固く閉ざされていました。
時計を見ると18時丁度。遅かったか!!くそッ!
辺りは薄暗くなり始めていたので、塀越しに「秀吉の桜」をカメラに収め、 最終目的地に向かいました。 超・地元、毘沙門へ。 18時20分、到着。 ここにも有名なシダレザクラがあります…が、やはり拝観時間は終了していて 門が閉まっていました。 今日1日桜めぐりをした中で、 見紛うことなく一番きれいに咲き誇っていた桜がそこに見えているのに、 近づくことが出来ない。 カメラの望遠をいっぱいに伸ばして、撮りました。 |
こんなにきれいな桜が地元にあるとはね。まさに「灯台下暗し」やね。
ついでに、そこから程近い、3年間通った高校周辺の桜を見て、花見ツアーは終了しました。 走行距離は124km。久々の長距離原ツーに満足して解散と相成りました。 自宅到着、18時45分。日暮れにかろうじて間に合った!! |
肩凝った。
来年は、新聞に頼らず、ちゃんと下調べをしてから花見ツアーを組む事にしよう。
結構有名な花見ポイントをいくつか見落としてるのでね。
参考資料:京都新聞2003年4月12日付 |