じわじわとした変化




物ごとは、長い時間をかけて じわじわ変わっていくと気付きにくいもの。
…というテーマで書かれた、心と対峙する大学教授のコラムを新聞で読みました。



簡単に内容を説明すると、

・夏が年を追うごとにじわじわと暑くなってるよね

・台風やゲリラ豪雨など、気象がじわじわと変化して、今では当たり前になってるよね

・歳を重ねるのもじわじわだから、いつも会っていると変化に気づかないよね

・学校でのいじめや自殺、最初は衝撃的だったけど、じわじわ頻度が増えてその深刻さに気付かなくなるよね

・診察現場で受ける相談にハラスメントと長時間労働のものがじわじわ増えていて、
その内容も複数対1のような構図で職場で孤立し精神的に追い込むのが増えているよね

・じわじわというのは本当に「危ない」…で結ばれていました。




コラムの内容は交通社会と何も関係ないやんか、そう思ったことでしょうね。

実はあるんですよ。
その一節をそのまま掲載します。









これ、僕もすごく思い当たります。

交通社会自体が年々せっかちになってるんじゃないかと感じるんです。


世の中のあらゆる「速度」がじわじわと速くなっていますよね。
実際、1995〜2015年の20年間が、有史以来、文明の進歩の速度が最も速かったといわれています。
最早じわじわではないような。



では、その「進歩」したぶん時間が出来、生活へのゆとりや豊かさは向上したか?
否、少々遅かったりモタついたりすることへの寛大さや許容は逆になくなってるんじゃないか、と。
「キレる」なんて、その典型ですやん。



仕事で毎日運転してますけど、黄色信号で減速するだけでも同乗の同僚に「何を停まろうとしてんねん」と言われますしね。
「黄色は『進め』やろ。停まったら後ろからオカマ掘られるわ」と。

冷静に考えたら、そんなのおかしいですよね。



プライベートではかなり抑えて運転しているからか、後続車からのプレッシャーをよく感じます。
そういうときこそ、じわじわと速度を落としてやろうかな。




参考文献:毎日新聞 2016年9月25日付「日曜プライムくらぶ」より「新・心のサプリ」(海原純子著)