天下無敵の過積載




よく言われたものです。



過積載



トラックなどをはじめとする貨物車は、各車両ごとに、積載できる最大重量が定められています。

車体の後部に「最大積載量○○kg」と貼られているステッカーがそうです。

最大積載量が上がれば上がるほど、当然ですが車体も大きくなります。
2トントラックとか10トンダンプとかと呼ぶのは、車体の重量ではなく、最大積載量ベースでの車格の表現方法なんですね。



ですけど、最大積載量はあくまでも法律上定められている重量に過ぎません。
物理的な積載スペース/容積が許す限り、モノを積むことは可能です。
それが発泡スチロールだったら最大積載量より軽いでしょうし、鉄鋼だったら重いでしょう。
その、積載重量オーバーすることを過積載と言います。



僕も長くモノを運ぶ仕事に携わってきてますが、以前は過積載が常態化してました。

過積載の何が問題かというと、
法律違反どうのこうの以前に、車体が積荷の高重量に耐えられなくなるんです。

タイヤが重量に耐えられなくなってバースト(破裂)、重心が上がってバランスが悪くなり曲がる際に横転
他にも、板バネのサスペンションが折れたり、エンジンに負担がかかったり、道路舗装が凹んだり…メリットなど何一つないのです。




ところで、バイクにも積荷の積載基準があるのをご存じでしょうか。
こんな風になっています。



↓原付(1種)




↓自動二輪(原付2種以上)




原付と自動二輪で重量制限が倍もあるのは なんだかな〜とは思いますが、
荷台に60kgも積んだら、ライダーの体重が軽いと走行中にバックドロップを食らうと思います(笑)。


あと、トラックの場合は、積荷が車体から左右にハミ出したらアカンのですが、
バイクの場合は横にハミ出ててもOK
大きなかごを荷台に付けてるバイクを見ますが、あのレベルでギリギリセーフかな。


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東南アジアの国々では、今でもバイクが大活躍です。
車が高価なため、人々はバイクで移動する、と。
もちろん荷役にもバイクが大活躍…





写真に記されていた文章を転載します。

ベトナムのハノイで大きな花瓶をバイクに括り付けて運ぶ男性。
大荷物を載せたバイクを見かけることはありますが、さすがにこれは大き過ぎでは?!
曲がったり、止まったり運転が難しいのはもちろんですが、降りるときはいったいどうやって…。
無事に目的地にたどり着けるのでしょうか。
花瓶だけに“過敏”に心配しちゃいました
(2020年2月、撮影・泊宗之、共同)



背丈ほどもある立派な花瓶!
どこへ運んでる最中なのかわかりませんが、お値段が日本円で7桁に乗ってそう。


さすが東南アジア、やることが大胆です。
周囲の人たちが平然としてる様子からも、この程度は当たり前なのでしょうか…。




記事引用:
「わかる 身につく 交通教本(平成27年4月版)」 (発行:全日本交通安全協会)
京都新聞 2020年4月23日付夕刊