原付の「走行距離計・桁数」考




このHPのBBSにも書き込みしてくれてる、僕の友人から、こんなメールが届きました。

前から気になってたことがある
HPの最初の画面で、リード50のスピードメーターがあるやろ?
なんで1万キロの位まで単位があるの?
普通は千の位までしかないやんか?

↑は、原付スクーターの、走行距離計(オドメーター)のことを言っているのです。




ご存知と思いますが、僕は、同じHPのデータを、2つのサーバーに置いていて、
トップの画面だけを違うのにしています。(注:コラム掲載の2002年当時)

「本編」のトップは、僕の「相棒」のスピードメーターの写真
「ミラーサイト」のトップは、LEAD50のスピードメーターの写真
にしています。

メールをくれた友人は「ミラーサイト」を見ているわけです。

注釈終わり。


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僕に言わせれば、友人と逆に思うわけですよ。
「原付スクーターのメーターは、何で千の位までしかないのか?」と。
乗用車なら、軽四でも、十万の位まであるし、原付以外のバイクなら、一万の位までありますよね。




↑千の位までのメーターの例として、2000年式のJOG(YV50)のメーター写真を載せておきますね。
夜間撮影のため、色合いが変で恐縮です m(_ _)m



前から、うすうす疑問に感じていた このことが、一気に膨れ上がり、色々と思いをめぐらせました。
メーカーに電話して訊くのも手でしたが、マトモな返答はしないだろうと思い、
リンクにも載せている「OK Web」(現:「OKWave」に質問しました。
何故、マトモな返答をしないと予測したのかは、あとに記述します。


ちなみに「OK Web」は、みんなの質問に、皆で答えあう、企業が運営する巨大サイトです。




以下、「OK Web」(現:「OKWave」)より


原付の走行距離計(オドメーター)の桁数について


ほとんどの原付スクーターで、走行距離計が千kmの位までしかないのは、どうしてでしょうか。

同じ原付でも、ビジネスモデルの「スーパーカブ」「メイト」、スクーターでも「LEAD50」のは1万kmの位までありますし…。

納得がいきません。




回答が4件寄せられました、一部要約しています。

回答1:



原付ではそう簡単に1万キロ走行できないからかな?
製作者の側で、千キロ単位で十分と考えられているのでは ないでしょうか?

でも、1回転、2回転することは別に珍しくないですよね

僕からのお礼の言葉:



雑な乗り方をすると1万5000km位でもエンジンがオシャカになると聞きます。それなら4桁あれば十分ですが。
「メーターが●回転した」ってのは、原付にとってのステータスかもしれませんね。

我が家のLEAD50のメーターには
“万の位”が存在しますので、「●回転」って会話が出来ないのが悲しい
です。


回答2:



大まかな理由としましては、
1…コストによるもの
2…原付自体の耐久性の問題によるもの
3…使用者の製品性能に対する錯誤(さくご)を避けるため

錯誤とは、万キロ単位のメーターがついていると、使用者がそこまで製品の性能が維持できると判断してしまうのです。
実際に万キロ単位のメーターがついているオートバイは耐久性にしても、
メーカーの自信の表れ
といえます。
僕からのお礼の言葉:



3番が気に障りますね。
僕も真実はそこにあるんじゃないかと睨んでいるんですよ。

逆にいえば、
4桁表示のメーターのバイクは、メーカーがそこまで持たないと認めちゃってることに
なりますね(笑)。
これからは、原付を買うときの判断基準に、メーターが“万km表示”があるかどうかを入れましょう(冷笑)。


回答3:



もし距離計が万の位まであれば10万kmまでは表示できますが、さすがにそこまで走ることはまず無いと思います。
せいぜい3万kmが寿命となれば万の位はやはり無駄と言う判断になるのではないでしょうか。
ビジネス車やそれに準じる一部のスクーターがそうでないのは、
長期間の使用が予測される・機械の耐久度を要求されて作られた車種だからではないでしょうか。


更に考えられるのは、メーター等の部品の設計変更等に関わるコストです。
資料として一代前の同型機のパーツリストなどを見比べてみると、
変更がかかっているのは
旧型よりも製造コスト減が図れる所、あるいはメンテナンス性向上が望める所など
で、それ以外は旧型の流用です。


仕様の変更による優位性と、変更にかかるコストとを見比べた時に、
さしたるメリットが無ければ変更はされません。
原付の距離計が未だに千km単位なのも、そういった理由による物ではないでしょうか。
僕からのお礼の言葉:



僕が質問に際に挙げた“万km表示”のある原付3車種は、すべて100ccクラスのモデルが存在していますので、
メーター回りなどは、それらの流用だろうと、察しがついていました。


さしたるメリットが無いから、昔っからの“千km表示”を守っている…。
エンジンの耐久性に優れた4サイクルエンジンの原付スクーターも
世に出てきたのですから、ボチボチ
“千km表示”も引退してもらいたいですね。


回答4:



メンテナンスをちゃんとすれば永く乗れる頑丈な最近のスクーターですが
大半の乗り手はメカど素人でほぼノーメンテ、近距離移動のみで数年乗り続け、
不調が出れば寿命と判断し乗り換えることを想定した
のだと思ってます。

実際自分の周辺に多いです。。。「そろそろメーターが一回りするから寿命だな」なんて発言する特に初心者の方。。。
僕からのお礼の言葉:



ちなみに僕の周りの原付乗りは、総じて過走行で、メーターが2〜3回転しているなんてアタリマエ
ツワモノぞろいです。


我が家のLEAD50は4年で2万5000kmほど走ってます。Vベルトの交換を1度しただけで、エンジンは絶好調ですよ。
要は乗り方次第だと思います。




長々と掲載しましたが、4者4様で、なかなか興味深い回答が寄せられました。
やはり、他人に訊いてみるものです。



「僕のお礼の言葉」にも書きましたが、僕の予想は、

「コスト削減(要するにケチ)」 
「メーカーが耐久性に自信を持ってない」

「中古車として売り出す時に、走行距離を偽れる」でした。




たとえば「7000km」の表示がされてても、実は17000kmかもしれないし、27000kmかもしれない。
そんなのは、乗ってたオーナー以外分からないですよね。値段も大きく変わってしまいますし。
これをメーカーが公言したら大問題になってしまいかねません。でも、そんなところだと思います。



上にも書きましたが、
「メーターが●回転した」って言えるのが、原付スクーターのステータス、魅力
思うことにしておきますか。

そのほうが夢があって、いいかな、って。