左端から抜かなければ…
こんな事にならなかったろうに。
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ここんところ、毎日のようにニュースで流れていませんか。
あおり運転でどうのこうのと。
別に今に始まった話じゃないですし、
一人として同じニンゲンなんていないんですもん、それが道路と言う空間を共有してると、何かしらトラブルが起こったって不思議じゃないです。
ただ、ことさら言うようになったのは、世間全体に漂う不寛容さと関係があるのは間違いないと思っています。
そういう風潮になったのは、スマホが原因じゃないでしょうか。
だって、お手元のスマホに入っているデータ、自分の好きなものばかりでしょ?
アクセスするサイト、SNS、ニュースに至るまで、アクセス解析され、
自分好みのものだけが手元に届く…。
ネット通販サイトの「おススメ」やスマホのゲーム中に割り込んでくる広告なんてそのいい例です。
そういう、好きなものだけに囲まれている生活、一見幸せそうに見えます。
が、それ以外のものは見事に遮断。
だからいざ、そういったモノ(本人にとっては異物)が侵入してきたら
過剰反応/拒絶反応/防衛反応が一緒くたになった行為、
つまり完膚なきまでに叩きのめすべく攻撃的な行動に出る…、
それが現在の不寛容の正体なのかな〜、と感じるわけです。
そんな不寛容さが引き起こしたあおり運転による、ある殺人事件を取り上げます。
バイクに追い抜かれた車の運転手がバイクを猛スピードであおった挙句にバイクに故意に追突し、ライダーを殺しました。
裁判でも認定されています。
その行為自体、許されるものではありません。
しかし、そこに至るまでには、気になる行為があったのです。
バイクが道路の左端から走行中の車を追い抜いています。
読売新聞の報道では、車の速度は50km/hだったとのこと。スムーズな流れの幹線道路なら適当な速度でしょう。
追い抜き/追い越しをする際、抜かす車両との速度差が少なくとも20km/hは開いていないとスムーズに抜かせません。
と言うことは、バイクは道の端っこから70km/h以上の速度で車を追い抜いたことになります。
流れてる道にもかかわらず、左端からバンバン抜いていくバイク、いますよね。
僕が車を運転中にそんなことをされたら、正直に驚いて「うわッ!!」と叫んでしまいそうです。
貴方が車の運転者の怒りのスイッチを入れたのではないですか。
自分がそれをされたらどう思います?
僕があの世に行ったときにお尋ねしますから、待っててください。
そういうバイクの走り方は交通の秩序を乱しています。
それが分からない人は、今後バイクに乗らないでください。
記事引用:京都新聞 2019年9月11日付夕刊