同じナンバーだらけ
※以前にも似たような内容のコラムを書いていますが、今回はそれの発展系です。
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世の中のあらゆる識別を「数字で管理している」ものは多岐にわたってますよね。
会員番号や顧客番号、口座番号やクレジットカード番号、免許証番号、電話番号、マイナンバー…、
挙げだしたらキリがありません。
その数字のほとんどは通し番号やランダムで付与され、自分で数字を選ぶことは出来ません。
まぁ、電話番号の一部は選ぶことも可能ですが、
番号の桁数が決まっていますので、払いだせる番号の数は自ずと限られてきます。
それに対して、自分で番号を選ばせてくれるものがあります。
車のナンバー。
一般的には通し番号で払い出される車のナンバーですが、
追い金をすることで、「・・・1」〜「99-99」までの任意の数字をつけることが出来ます。
僕がいま所有している車だけではなく、以前所有していた車も希望ナンバー制度を利用し好きな数字にしてもらっています。
そんな希望ナンバーですが、無尽蔵ではなく同一地域において「同じ番号」で払いだせる数は決まっています。
たとえば、京都地域で払いだされる5ナンバーの小型車を例にとると、
希望ナンバーにする車のナンバーは払いだされる順番に、
「京都 530 さ
○○○○〜579 ろ ○○○○」、
「京都 510 さ ○○○○〜529 ろ
○○○○」、
「京都 700 さ ○○○○〜799 ろ
○○○○」と なっています。
ところが、一部の「同じ番号」に人気が集中し、ある番号だけが枯渇しかけのピンチに陥っています。
抽選制にして、なんとか延命を図っているようですが、それでもアカンようです。
枯渇しかけているのは、3ナンバーの普通車のほうだと思います。
「京都 330 さ
○○○○〜399 ろ ○○○○」、
「京都 310 さ ○○○○〜329 ろ
○○○○」と 5ナンバーのそれよりも絶対数が少ないためです。
そこで取った手は…。
↓いつものように新聞記事を貼り付けておきますね。
分類番号に使用されるアルファベットは、A、C、F、H、K、L、M、P、X、Y の10種類です。
↓実際にアルファベットが使われている例。もはや「3桁の数字」ではなく「3文字」になってますやん…。
ちなみに、バイクのナンバーにはとっくにアルファベットが入りこんでいます。
京都市の伏見区や西京区で登録されている原付(1種・2種共)のナンバーは、ひらがなと4桁の数字を全て使い切ってしまい、
ひらがなの代わりにアルファベットをつけて払い出していましたし、
(※2016年12月5日より京都市では区ごとではなく市で統一のナンバーとなりました)、
251cc以上の小型二輪のナンバーについても同様に、ひらがなと4桁の数字を全て使い切った地域では、
「大阪C さ ○○○○」、「滋賀C さ
○○○○」のように、
地域名の後に「C」をつけて対応しています(なぜ「A」から順番に使わないのかは大きな謎)ので、
アルファベット自体を使うことがどうのこうのとは思わないんです。
問題なのは、バイクのナンバーにアルファベットを使っているのは、あくまでも全てのひらがなと番号を使い切ったためであって、
車のように区分番号の文字を増やしてまで
同じ4桁の数字をつけた車を更に増やすのはどうなんや、ってことです。
番号の意味があらへんやん。
一応、国土交通省は、この件について一般市民から意見を募る「パブリックコメント」を行っています(2016年7月現在)が、
役所のやるパブコメなんて形だけですやん。
「自分たちだけで決めたのではなく、一応意見は聞きました」ってだけで、一度決めたことは曲げないのが役所。
その場しのぎで、先を見通す力とか丸っきりありませんからね。
また10年後くらいに同じ問題に直面しますよ、きっと。
こうなりゃ皆で同じナンバーを取得しまくって、アルファベットも早々に枯渇させてやりましょうか(笑)。
記事引用:
京都新聞 2016年7月15日付朝刊
JAF MATE 2018年5月号 (JAFメディアワークス
刊)