歩車非分離・共有空間




いきなりですが問題です。



これらの3つはいったい何でしょう?











国内の多くの道路は、住宅地などの狭い道であっても、
白線
(いわゆる「路側帯」)で歩行者と車の行き交う場所が区切られていますが、
これらは、そういう考え自体を取っ払ってしまい、「シェアード・スペース」(共有空間)を実践するためのものです。



こういうことかと言うと、

交通安全などを目的として、車道と歩道を分ける白線、信号機、標識などをなくし交通ルールを単純化することにより、
歩行者、自転車や自動車など、誰もがお互いに配慮しながら平等で慎重に動くようデザインされた空間

を作り出そうというもの。




それを京都市内の幅が狭く、なおかつ交通量が多い道で実験することになったのです。

ちなみにニホン初。
新しいもの好き、めずらしいもの好きの京都市のやりそうなことですわ(笑)。




具体的な実験方法としては、

車道と歩道を分ける白線をなくし
緑や赤色の塗料で、チェックやブロックなどの形を約100カ所の路面に描き
視覚的に運転手に注意を促し、歩行者への配慮を意識させる

と。




実物を見て観察してみるか〜と、自転車を漕いでいってきました。




2011(平成23)年2月5日。
実験区間は東洞院通(ひがしのとういんどおり)の四条通〜高辻通間の370m。



行ってみると、確かに通りの西側に引かれていた路側帯の白線が消されていて、妙なものが路面に施されていました。
写真を撮りながら観察。



道の真ん中の立体的に見える模様やチェックの模様は、道路にペイントしたものではなく、特殊なシートを貼り付けてあります。

しかし、こういったデザインが傷跡のように見えてしまい、生理的に受け入れられない僕にとっては、
慎重に走るというより気色悪くて逆に足早になってしまう。

道の端っこには多数の不審者が突っ立っていて、さらにサッサと通り抜けたくなってしまいます。
あとで知りましたが、どうやら通行車両をスピードガンで測定していたそうなのです。




僕の率直な感想は、
東洞院通が、工事などで道路が何度も掘り返されていてツギハギ状態となっていて、
シェアードスペースのデザインが目立たないし、道自体がガタガタで最初から走りにくい
もっとキレイな道を選べばいいのに、なぜここを選んだのか…。



もしかして、実験期間終了後に、全部舗装をやり直すのを見越してここにしたのかも?
…と思ったのですが、日を置いて行ってみたところ、シェアードスペースの特殊シートだけがなくなっていて、
道はツギハギだらけのままでした(笑)。



そしてこの実験結果がどこにも書いてないのはどうしてでしょうか?
想定した成果が出ず実験が失敗に終わった、に1票(笑)。




参考資料:

asahi.com 2011年2月5日付

京都市広報資料
http://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000094286.html
より