カウントダウン観光バス




僕の通っていた中学や高校は ともに、1学年が500人ほどいるマンモス校でした。
1クラス40人超で11クラスありましたからね。

今じゃ考えられないかも。



高校では、数学の授業だけは変則的で、3クラスの生徒をシャッフルして4グループに分け、
少人数で授業をするシステム
になっていました。



カリキュラムは普通科なんですけど、質の良い授業を行う目的があったのでしょう。
高校の数学なんてコケる要素たっぷりですし。
高次方程式とか、三角関数とか、微分積分とか…(笑)。



にもかかわらず、僕のいた数学のグループは、狙ったかのようにアホばかりを寄せ集めた巣窟で、
特に数学担当の先生が担任を受け持つクラスの生徒が どうしようもないアホ揃いでした。



アンパンマンみたいに膨れた顔をした中年の先生(♂)は数学の教科書レベルの内容では納得いかなかったようで、
そういう生徒たちを前にしても、副教材に数研出版「オリジナル数学」という
理系の学部を狙う大学受験生向けの最強クラスの問題集を使ったため、
例題ですら難しすぎで、ほとんどの生徒が脱落



x,y,z の三次方程式の因数分解なんて おれら程度の頭脳では解けへんがなー!!



定期考査で、数学のグループ内の平均点が42点(100点満点ですよ!)なのに、
数学の先生の担任クラスだけで平均をとると たったの28点(!!)で全体の平均を大きく押し下げ、
先生が自分の教え子たちのアホさ加減に嘆いてましたからね。

どうやら先生は某国立大学出身で、数学のレベルの底上げをしたかったようですが、
いかんせん生徒に恵まれなかった…。



僕たちは先生をおちょくることに夢中になります。


生徒が授業に遅刻すると 0.5時間の欠課になるんやったら、
先生が遅刻したら罰としてアンパンマンの歌を歌えとムチャな約束を交し、
実際に遅刻した際には教壇の上で「勇気りんりん」を歌わされてたし、

ある日は教室に入ったら、黒板いっぱいに「ヤブーー!」と先生のアダ名が書かれてるし…。
「誰ですか、こんなん書いたのは…」と一人ブツブツ言いながら黒板消しで消してたな(笑)。

そういや、僕は先生から何度も名前を呼び間違えられていましたわ…。



でも、成績が悪くても、学級崩壊などしていたわけではなく、授業自体はちゃんと普通に受けてましたよ。
先生のリアクションが面白かっただけです(笑)。




いまでも同級生とその時代の話になったら、必ず出てくる オチャメな数学のY内先生、
今でも「オリジナル」で授業をされてるのでしょうか、公立の普通科で(笑)。


------


一体何の話でしたっけ?ああ、マンモス校のことでしたね。


そんなわけで、それだけ生徒がいると、
同じクラスにもなってない、同じ部活動もしていない、廊下ですれ違っているかもしれないけれど印象が薄い…
などなど「知らない」同級生がたくさんいまして。


そういう有様ですから、卒業して四半世紀を過ぎた今頃になって、
ひょんなことから今の職場に中学と高校の同級生が3人もいたことを知って驚いたり。
だけど、卒アル見ても、まったく「知らない」…。




500人もいると困るのが、課外活動です。移動が大変なんですよ。

郊外学習や修学旅行など、学年全員が一斉に移動となると、観光バスが数珠繋ぎ。
「子象の行進」のようなかわいらしさはなく、巨体なバスの行進です(笑)。


やっと本題にたどり着けた(;^ω^)




観光バスの集団移動の際は車両のフロントガラスやリアガラスに「○号車」などと表示されてますけど、


先頭車は何号車ですか?



多くの方が「1号車」と答えるのではないでしょうか。

前から1号車、2号車、3号車…のように隊列を組んでいる、と。




でも、僕たちの感覚だと、1号車は最後尾なんです。

たとえば、10台の隊列だと、
前から、10号車、9号車、8号車…の順で、最後尾が1号車です。必ず。


何故だと思いますか?



あと何台バスが来るか、すぐに分かるから。




目的地や、移動中の休憩場所に立ち寄った際など、バスの運転手さん同士が連携するときにラクなのだそうです。

それだけではありません。
周囲の人や車両などにも、あと何台バスが走ってくるか分かるようアピールする目的もあります。


全国どこのバス会社でも そう行っているもんだと思ってました。
全然違いました。


どうやら、関西圏のローカルルールらしいのです。



僕の住む京都には、毎日多数の観光客や修学旅行の皆さんがバスの集団でお越しになられますが、
たいていが、前から1号車、2号車、3号車…なんです。


これだと、あと何台来るのか一目では分からない。
なんと不親切なんやろうと思いますね。特に駐車場に入れる際は、残りの台数が把握しづらく、バスが周囲に溢れてますからね。



そんなわけで、関西地方の観光バスの隊列を見かけたら、号数に目を向けてみてください。
カウントダウンしてますから(笑)。