しっとり、石畳風道路
ここんところ、観光地・京都は、古都の雰囲気を出すことに力を注いでいます。
景観条例はその最たるもので、特に、京都市と隣接の宇治市では景色がゴロッと変わります(笑)。
山科盆地を貫く外環状線を走って市を跨ぐと、よく分かりますよ。
そんな風情ある景観に水をさすものがあります。
そう、全国共通濃灰色のアスファルト道路!
あの無機的な色は、古都には似つかわしくありません。
そこで、こんな取り組みがなされました。
(浄福寺通り・寺之内〜上立売間)
石畳にしたんです。
こうすると、ずいぶん古都の街並みが映えるでしょ?
しかし、石畳にするには風情と引き換えにコストが…。
それに、道路工事なんぞしたら、その部分だけあの無機的なアスファルトのベタ舗装にされて
ツギハギみたくみすぼらしくなるのは目に見えています。
そこで、こんな舗装にしました。
(小川通り・上御霊前〜寺之内間)
こちらも石畳です。
が、よく見ると、先ほどの道とは様子が違います。
もしかして、これ、アスファルトじゃないの?
その通り、アスファルトです。
そこに工夫がなされているんですよ。
セメントを混ぜてアスファルトを白っぽくし、表面を磨き、石の切れ目も入れることで、
あたかも石畳に見えるような舗装にしたんです。
これなら安くて見映えが良くできます。インスタ映えもするでしょう(笑)。
こういう舗装は、「京(みやこ)の道づくり」と称して、市内では上七軒のお茶屋街でも行われていて、
続いて北野天満宮の東側の通り(御前通り)でも行われるそうです。
歴史の風情を演出し、ますます古都に磨きをかける京都。どうか見かけ倒しになりませんように(笑)
参考記事:京都新聞 2018年2月10日付朝刊