ユニバーサル・ばってん
宇宙の片隅にある、地球という星に住まう70億の民が使う言語の種類は実に2800。
そのなかでも日本語はトップクラスの難しさといいます。
文法が難しいのではなく、文字の種類が多すぎるからだとか。
それを言うなら中国語のほうが漢字ばっかりで難しいではないか、との声も出そうですが、
実は中国語のほうが簡単と僕は思います。
文法的には英語に近いし、基本的な単語は漢字1〜2文字で構成。漢字の発音も1種類なのでね。
それを考えたら、
小中学校で習う常用漢字だけでも2000字ほどある日本語のほうには音読みと訓読みの2種類があり、
さらに、漢字・ひらがな・カタカナと3種類の文字を使い分けるのが日本語を学ぶ外国人にとって難儀なんだとか。
カタカナなんて記号にしか見えないと言っている外国人もいますよ。
だから、説明書とか案内図などにおいて、
誰にでも分かるように簡単なイラストや記号で使い方や意味を表現しているものを
最近よく見かけるようになりました。いいことやと思います。
いわゆる「ユニバーサル・デザイン」というヤツですよ。
その際たるものを僕は高速の某サービスエリアで見つけてしまいました。
それは個室トイレのドアの内側に貼ってあった洋式便座の正しい座り方の図。 |
間違った座り方の例として、「後ろ前に座るのはアカン」の図は分かるんやけど、 | |
「便座の上でウ○コ座りをして用を足す」の図にゃあ そんな難しい座り方をするヤツいるかー!と ひとりツッコミしながら個室の中で外に聞こえないように声を殺して涙を流しながら笑ってしまった。 |
おかげで、おれの出るモンも引っこんでしまったやないか orz
…個室でこんな写真を撮ってるおれもどうかしてると思うわ(変態)。
いったい今回のコラムは何を書きたかったのか。
少なくとも僕の変態趣味が露呈したことは間違いない(誤解)。
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えーと、最も簡単なユニバーサルデザインといえばNGの意味を成す「×」ではないですかねぇ。
多分世界中のどこへ行っても通じるでしょう。
(「○」も通じると思っていたのに…、外国ではOKの意味としては「レ」(チェック印)が多いみたい…)
「×」の発音はいかがでしょう。
「ペケ」?いや〜、それは弱いわ。関西人やったら「バツ」ですよバツーッッ×××
それから交通社会からユニバーサルデザインの代表として信号機を挙げます。
この「青・黄・赤」の意味は世界共通なんですよ。
赤信号が進めとか青信号がは停まれの意味の国は……ありません。
これら2つのユニバーサルデザインを組み合わせたものが、世界で初めて東京にお目見えします。
それがコレ→
よく見ると赤信号の中に×印が見えませんか?
これは九州産業大学の教授が考案したもので、通常より4倍明るい特殊なLED(発光ダイオード)で×印を示すことで
黄色と赤を識別しづらい色覚異常の方にも判別しやすくしてあるそうで、このたび試験設置されます。
上側は、一般の人には赤信号の中の×印が一見ピンクに見えますが、100m離れると赤色に紛れて判別できません。
ところが、色覚異常の方には下側のように見え、LEDの光に含まれる青色を感じ取るために
×印が鮮明に分かるという仕組み。
色覚異常は、日本人男性で20人に1人、女性で500人に1人の割合で症状があるとか。
確かに僕の知ってる色覚異常の男の人が4人います。身近にいるもんですね。
彼らは一様に信号が分かりにくいといっていますので、このアイデアは是非実用化してほしいものです。
それはそうと、僕のHPのコラムも青字と赤字で強調をしていますが、ひょっとして赤いほうは色覚異常の方には分かりにくいだけ…?
参考資料:毎日新聞2012年2月7日付夕刊