瞬間加速チェンジ




これがあるから、MTのバイクに乗りたいけど敬遠してしまう、という声を
聞いたような、聞いてないような…。



それは、ギアチェンジです。



MTのバイクだと必要となる行為ですが、


左手でクラッチを切る

右手でアクセルを戻す

左足でギアチェンジする

右手でアクセルをあおって回転を上げる

左手でクラッチをつなぐ


……。


大排気量のバイクだと、街中なら3速もあれば流れに乗れますのでまだいいですが、
小排気量のバイクだと、普通に6速まで使いますしね。ギアチェンジが忙しく、確かに面倒かもしれない。



それから、クラッチ操作に気が行ってしまって、運転に集中できない
なんて声を聞いたような聞かなかったような。



結局、ギアチェンジって、その間は、動力が途切れてしまいますので
その分がロスになるという側面もあります。

レースのようにシビアな場面では、ちょっとでもタイムを縮めたいですやん。
ギアチェンジのコンマ何秒のロスですら命取りもあり得る話でしょう。



そういったロスを防ぐため、以前より社外品で存在していた あるパーツ。
最近の高性能なバイクでは標準装備になってるものがあります。



クイックシフターや、オートシフターと呼ばれるものです。



クラッチを切らずに加速チェンジができる代物でして。

ギアチェンジする瞬間だけエンジンの点火をカットし、
ミッションに負担をかけずに加速チェンジが出来ちゃう
優れものです。



その変速の様子はATの車のようにスムーズで、およそMTのバイクとは思えません。

アクセルを戻す必要もなく、
チェンジペダルを蹴り上げるだけで加速チェンジできるのですから、
運転に余裕が出るかもしれませんね。




実は、そういった先進機能を使わずとも、
どんなMTのバイクでもクラッチを切らずに加速チェンジ出来るんですよ。



やり方は簡単です。
ギアチェンジをしたいタイミングでアクセルを素早く戻し、その瞬間にチェンジペダルを蹴り上げるんです。
すると、加速チェンジ出来ちゃうんです。点火カットを疑似的に行っているわけですね。
ただし、うまくやらないとミッションを傷めますのでご注意。



これで、クラッチ操作とオサラバやがな〜!バンザ〜イ!バンザ〜イ! ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ



…と喜ぶのは早いです。


どうして加速チェンジと殊更に強調していたと思うんですか。



減速チェンジ(シフトダウン)や、発進・停止時のクラッチ操作は必要なんですよ。
クラッチから解放されるのは、あくまでも加速チェンジのみです。

(減速チェンジも頑張ったらクラッチ操作不要で出来ますけど、ミッションに確実に悪影響が出ますので止めておきましょう)



そういうわけで、バイク乗りの、クラッチとの決別の日はまだまだ遠いのです…。