ユーザー車検(の、さわりだけ)【事前準備編】
車や250cc以上のバイクは2年に一度、国によるチェックを受けなくてはいけません。
ご存じ「車検」です。
大概の人は車検といっても、ディーラーに車を2、3日預け、その間は自分は安っぽい代車に乗って…
すべてお任せコースなんでしょうね。
大げさに考えている方も多いでしょう。大金の出費も伴いますし。
けれども、車検というのは、車の精密検査をするわけではなく、
車の基本性能が国の保安基準に適合してるかチェックするだけです。
決して車の故障を見抜いたりするものではないのです。
大体このニポン国がそんなにサービス精神あると思えないでしょ?
ツボを押さえておけばOKっていう点では、学校の中間試験や期末試験と似ている気がします。
ディーラーにとって車検業務は儲けどころなのかも。
車検の明細を見てみると、
車両整備料(ついでに交換しなくてもいい部品まで交換して部品代も余計にかかる)や
車検代行料といった項目に結構お金がかかっています。
車検ごとの出費が痛いわ…とボヤく前に、
自分の愛車(バイク)の状態や整備にそれなりに自信があり、かつ平日に半日でも時間がとれるなら、
自分自身で車検を受けに行く「ユーザー車検」にチャレンジしてみませんか。
最低限必要な費用だけで済みますので、かなり割安ですよ。
ユーザー車検とはディーラー等の業者ではなく、
車の所有者(ユーザー)自身で運輸支局に車両を持ち込み車検を受けることをいいます。
1995(平成7)年に解禁されました。
僕はバイクの車検は時間的な都合で行けなかった1度だけを除いて、ずっとユーザー車検で切り抜けています。
ユーザー車検を受けるきっかけとなったのは、
当時 超ビンボー学生でカネが無く、1円でも安く車検を受けたかったからなんですけど(笑)。
HP上ではバイクのユーザー車検について解説します。
ではまず、車検に必要な書類から。
自動車検査証(車検証)![]() |
持ってますよね? (←写真はコピーです。不正防止のため複写すると「COPY」の文字が 浮かび上がります) |
自賠責保険証![]() |
次(2年後)の車検満了日までをカバーしていること。 現在加入中の自賠責保険証書も必要。 当日に運輸支局の売店でも加入出来ます。 (←写真はコピーです。不正防止のため複写すると「無効」の文字が 浮かび上がります) |
↑2つは、常に車両に携帯しておかなくてはいけないことになってます。
たまにコピーを車両に載せておく方がおられます。盗難対策とか気持ちは分かるんですけど、個人的にはオススメしません。
軽自動車税納税証明書![]() |
直近のもの。 毎年5月に支払う4000円の税金(250cc超のバイクの場合)のヤツですよ。 |
↓の4つの書類は運輸支局の売店で「バイクのユーザー車検用の書類一式ください」と言うと買えます。
京都運輸支局の場合は一式で50円です。
継続審査申請書![]() |
OCR(光学文字読み取り式)シートになっていて、上半分に車台番号などをエンピツで記入。 下半分に受検者の名前や住所をボールペンで記入し、ハンコを押します。 |
自動車重量税納付書![]() |
ここに重量税の印紙((3800円) (※新車から13年超は4400円、新車から18年超は5000円))を 貼ってもらいます。 |
自動車検査票![]() |
ここに検査料の印紙(1700円)を貼ってもらい、この表に沿って検査を受けます。 |
点検整備記録簿![]() |
自分自身で事前に車両点検し記入します。 これは無くてもかまわないのですが、無い場合は確実に検査官のチェックが 厳しくなるので、面倒くさがらずに書きましょう。 |
車検当日、この7点セットをバインダーなどにはさんでおくと、検査がスムーズに行えますよ。
車検を受けるに当たってすることといえば、車両のメンテナンス。
↑に出てきた整備点検記録簿を元に車両の各部分を見ていき、日ごろ放ったかしの愛車を車検に通るように修理交換整備します。
オイルやプラグの交換をしたり、
車検不適合のパーツ(多くはマフラー)をノーマルに替えたり。
ヘッドライトの光軸検査が一番引っかかりやすいので、
2灯式やビキニカウルをつけているバイクは光軸をバイク屋さんで調整してもらっておきましょう。
丸目1灯の場合(いわゆるネイキッド系)は、別に調整しなくてもいいです。その理由は後編で。
あと、検査官の印象を高めるために、洗車もしておくといいですよ。
↑やってることは本当にテスト前の一夜漬けみたい(笑)。
勝てば官軍ってヤツですよ。
この辺のことが自分で出来るかどうかがユーザー車検を受ける資格があるかどうかの分かれ目と思います。
かなりハードルが低いですけど(笑)。
↑は、HPのコラムにもしています、運行前点検である「ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」がきちんと出来ていれば、大方大丈夫です。
車検は予約制です。事前にインターネットで予約しておかなくてはいけません。
全国どこの運輸支局でも車検が受けられますので、ツーリングの出先で受けてみるのも面白いかもしれません。
余談ですが、以前(運輸省時代)の車検予約は人間(車検場にいる運輸省のオッサン)が応対し、その愛想の悪さにキレそうでしたよ。
ああいうのを役人にしてるからこのニポン国は(以下略)。
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