おれたちバイク乗り
HP開設10周年記念コラムとして、いままで封印してきた命題を解禁しようと思う。
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おれたちはどうしてバイクに乗るの?
初めてバイクに乗りたいといったとき
バイクは危ないから止めときと言われませんでしたか?
バイクに乗りたくて仕方がなかった19歳の僕は、親を説得していました。
それまで貯めてきたお年玉の貯金を車の免許取得のために使うと言ってきた僕が、
突然それをバイクに注ぎ込む言い出したのだから困惑したことでしょう。
多くのバイク乗りの方が言われたことのある台詞ではないですかね。
バイクは危ない、って。
しかも、数ある身近な乗り物の中でバイクに対してだけではないですか?乗ることを引き止められるのって。
同じ乗り物でも、自転車や車や新幹線に乗るからといって「危ないから…」と引き止められることなどないでしょうし(笑)。
泊まりでツーリングに出たら、未だに親から電話が入りますしね。
「無事にしてるか?」って。おれ幾つやねん(笑)。
バイクの印象って、そういうものなんですよね。
それでも乗る、バイクに。
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引き止められる別の有名な台詞は、
「車のほうが ぶつかったりしても安全やし、車にしとき。バイクはすぐケガするで」
万が一への備えは必要ですよ。
それがメットだったり、プロテクター入りのジャケットだったり、
シートベルトだったり、エアバッグだったりするわけでしょ。
だけど、事故での自己保身を前提に話をすることは間違っています。
まず相手の安全。自分自身の安全は二の次やど。
こういう人は何を運転させても他人に迷惑をかけてると思うわ。
だいたい運転者や乗員の安全が保てるかどうかは、
乗り物任せではなく、運転者一人一人が意識することです。
バイクは命を感じる乗り物だと思います。
高速で走る二輪車なんてとても不安定。ちょっとした不注意で己を傷つけてしまうのですからね。
僕の母親はシグナスで走行中に濡れた路面のカーブでスリップ転倒。
左肩の骨折と左ひざの粉砕骨折をし、2ヶ月以上たった今もなお、入院して療養生活を送っていまして、病院で新年を迎えました。
交通量の多い幹線道路での単独事故にもかかわらず、たまたま後続車がいなかったことが不幸中の幸いでした。
言わんこっちゃない。だからバイクは危ないと、バイクに乗らない人たちから散々言われました。
それは違います。
僕に言わせれば、だから「意識して」走るべきなんです。
僕も母親も、いつまでもバイク乗りであることを誇りに思っていたいから。