「若気の至り」の結末は




「若気の至り」。

若さがゆえに、血気がはやって見境無くムチャクチャをする、そういったことを指します。
だれだってそういう時期がありますよね。僕だってありました。


若かしり頃、今なら絶対出来ないようなこっぱずかしい事を平然と行った、
あの日あの時あの場所を、寝てるときに突然思い出して、ガバッと飛び起きた

…なんてこと、ありません?(笑)



僕もそんな「若気の至り」はずっと続くもんだと信じてやまなかったのですが、
今、パソコンに向かいこの文章を打ってると、いくつかの「あの頃は平気だったのに、今となっては穴があったら入りたい」的エピソードが
脳裏に甦ってきて、一人照れてます(笑)。



僕のバイクでの若気の至りエピソードをひとつだけ紹介。


普段はおとなしいほうの僕ですが、二十代前半くらいの頃までは「バイク乗ったら、おれは変わるんや」と信じ込んでいて、
普段と、バイク乗ってるときとでは、全然違う自分を演じていたことがあります。
バイクに跨ってると性格がやや乱暴になり、言葉遣いまでまるっきり違ったような。

「こち亀」に出てくる白バイ乗りの「本田」みたいなヤツでしたね、僕って(笑)。


ぐわあぁ〜恥ッずかしィーーー!!!穴がなけりゃ掘ってでも入ってフタして隠れてしまいたいー!!


…そんな、ケツの青い時代を懐かしく思います。



「どこがやねん、『原ツー』ネタ読んでたら、今だって『若気の至り』進行中やないかい」
な〜んて、ツッ込まれそうですが(^_^;;)


今だって青いままですかねぇ。


まだ、そんな恥ずかしい思い出は無いとおっしゃるアナタ!
あ〜まだまだ若いですね。きっと十代か二十歳そこらの方でしょう。
でも大丈夫、この先イヤでも経験しますから、それまでお楽しみに(笑)。


そんな典型的な「若気の至り」の暴走した結末が、新聞に載っていました。


ミニバイク衝突 少年2人が死傷
和歌山の市道



9日午前3時15分ごろ、和歌山市土入の市道交差点で、
大阪市住吉区の医師(68)が運転する乗用車と、2人乗りのミニバイクが出合い頭に衝突。

ミニバイクに乗っていた和歌山市内の県立高校定時制の男子1年生(15)が頭を強打してまもなく死亡、
同市立中学の男子3年生(14)も頭を打ち意識不明の渋滞。医師にけがはなかった。

和歌山北署によると、バイクの2人はともに無免許でヘルメット未着用。

交差点は当時、乗用車は黄、バイクは赤の点滅信号だったという。

バイクの所有者は不明で、同署でどちらが運転していたかなど詳しい状況を調べている。


この記事を読んでると、26歳で早世した某歌手の歌の一部分を思い出しました。



  「盗んだバイクで走り出す〜♪行く先も分からぬまま〜♪」



このくらいの年頃になると、まずバイクに興味が出てきます。
学校などで「バイク禁止」などといわれると、ますます乗りたくなるのは分かります。


僕の高校時代でも、学校は「バイク禁止」と言いますが、学校をサボって原付免許を取りに行き、
Dioなどを乗っている同級生はいましたからね。


スクーターならキーが無くてもエンジンをかける方法がありますし、簡単に乗れるしで、小僧には格好の乗り物なんでしょう。


もちろん、↑のような行為を容認しませんよ。こんな使い方のためにバイクはあるわけじゃない。


この記事は車のほうが悪いような書き方ですが、車を運転してた医師は全く悪くない。何の落ち度も無いと思います。
はっきり言って、バイクの少年共に情状酌量の余地は全くありませんからね。



こいつらの犯した罪は重い。
少なくとも


・バイク窃盗
・無免許
(バイクの免許を取れるのは16歳からですよ!)
・信号無視
・ノーヘル
・原付で2ケツ


おまけに深夜徘徊してるのも問題です。


でも一番かわいそうなのは、バイクの持ち主ですよね。
盗られて事故されて…
さらに警察に届けてなかったのなら、この事故の責任はバイクの所有者にもかかってきます。
迷惑千万です。


あのころ平然と言っていた言葉で思い当たるのは、

「決まりは破るためにあるんや」

でしょうか。


この年頃は何かと反抗したがる…←このあたりはいつの世になっても変わらないんでしょうね。

そんな言葉、今のこんな歳になっては、恥ずかしくって、とても言えませんよ(笑)。



「若気の至り」の中で「自由」の意味をはき違えてるんですよね。きっと。

「自由=好き勝手」ではないです。

自由には、ある一定の決まりがあります。


僕もそれが分かるまで、時間がかかりましたけどね。


そしてこの2人は、「若気の至り」の意味を死をもって知ることになったのです。

新聞に載っていた川柳を「若気の至り」進行中の皆さんに贈って締めくくりましょう。


「若いこと気づかずにいた若い頃」



参考資料:毎日新聞2004年6月9日付夕刊