ツーリング2日目・2003年9月17日(水)晴れ<午後の部A>



2つの山岳路で時間をとりすぎてしまい、時間は16時45分。
まだ、島の最北端を時計回りに周って、両津市の宿まで帰る大仕事がまっています。
昼飯は、かけソバ2杯だけですので、腹も減った〜。悪燃費の僕にはもはや我慢の限界が近づいていました。


島の北部は人家もほとんど無く、車通りも皆無に近いので、構わずアクセルを開けまくり、距離を稼ぎます。
納戸から出てきたトラクターのオッちゃんと当たりそうになりながら(笑)。


道沿いにある大きな看板に目が行きました。
思わず停まりました。

はげしい脱力感を振り切り、シャッターを切りました。

文字の下には、イカや「佐渡おけさ」の絵が描かれています。
相川町の見事なセンスにバンザイ!(涙)


海沿いの道は先へ先へと延びていき、最北端がながなか見えてきません。

太陽がかなり傾き、西の空が見事なオレンジ色に染まっています。
海もオレンジ色に輝いています。


夕日を眺め眺め、人気の無い道を走ってると、不意に、

おれ、一人で、こんな場所を走ってて、何が嬉しいのやろう…。
海にしずむ夕日って、なんでこんなに寂しいのやろう…。
不意にこみ上げてきたものが止まらず、視界がにじみました。
「2相棒」を道端に止めて、メットも脱がずに、穏やかな海を眺めていました。



感傷に浸っている場合では無いやん、日が暮れてしまったら、真っ暗やど!
先を急ぎました。


激走の甲斐あって、17時15分に島の最北端に到着しました。

そこには、「大野亀」「二ツ亀」という 亀がうずくまったように見える巨大な岩があります。

大野亀 二ツ亀


「大野亀」の南側は丘陵になっていて、その風景は日本離れをしていると感じたのは、僕だけでしょうか。
そして、ここより北には陸地はありません。
ただただ静かな海が…。
ざざーん、ざざーんと波が打ち寄せるだけです。


…また、哀愁が漂ってきたやん!アカンアカン、弱気になってたら!
ここから島の東岸を南へ一気に。
島の中部、両津市まで40km弱。フルマラソンに近い距離を走らなくてはいけません。
道中には小さな集落を結ぶだけで、観光地はありません。
ただ、走るだけの40km弱。


わずか30分ほどで走り切り(ツッ込み禁止(笑))、日暮れまでに都会に帰って来れました。

そのまま両津市を通り過ぎ、島の一番くびれた部分を横断。唯一の国道、R350を南西へ。
ガイドブックに、おいしいトンカツ屋「中掘」が佐和田町にあると書かれていたので、そこを目指したのです。
大きくておいしいのが食べられるとあっては、見逃すわけには行きません。

実は、前日(16日)の早めの晩飯もカツ丼だったので、カツ2連チャンはキツいな…。
でも、次に佐渡に来られるのはいつか分からない。行ける時に行かなければ!
迷わず入店。
有名店の割りに、食堂のような店構え。うっかりしてると見逃します。

「ヒレカツ定食(中)」(780円)を頼みました。
でてきたそれは、特別大きくは無かったのですが、腹ペコでしにそうだった僕の胃袋を十分に満たしてくれました。
もちろん、文句なしのおいしさでしたよ。
写真を撮りたかったのですが、恥ずかしくて…(スマン)。


宿に到着(一応「ホテル」と名のつくところ)。
でも、すんごくシケシケ。僕以外の宿泊者は数名もおらず、大浴場はお湯の出が異常に悪い。
でも、外見とは裏腹に、部屋はきれいで、10畳の畳敷き。やっぱり畳の部屋は落ち着くわ〜。
愛用のPHSは窓際で辛うじて入るだけ。気を抜くと圏外になってしまう。


それでもメールが入ってきた。
「西」からだった。
「拉致されたか?もし平壌に行ったら、金さんに『君ってヅラ?』と言ってください。」
将軍様に向かって、なんという恐ろしいことを!
「おれもアレはヅラと思う。息子の後頭部も薄いし(笑)」(22時7分)
僕も「西」に負けてはいません(笑)。

走行距離、270km。へとへとです。長い長い2日目も無事(?)に終了です。
テレビを観てると、例の北●鮮の貨客船、万●峰号が新潟港を出港し、帰国の途に着いたようです。

「万●峰号、さっき定員オーバーのまま出港したな。まっすぐ帰ってくれよ、佐渡に寄り道はしなくていいからな〜(笑)」(22時7分)