100分の25



かつて通っていた高校は、山のすそ野にあり、
当時、学校まで続く そこそこ急な上り坂を、変速の無いママチャリで座ったまま登りきれるほど体力がありました。

大抵余裕を持って学校に到着していた僕は、
遅刻しそうな時間になって、男女生徒を問わず、その上り坂を必死の形相でチャリンコを漕いでいる風景を、
教室の窓から「おーおー頑張ってるな〜」とのんびり眺める毎日を送っていました。
そのお陰で、この高校の生徒は健脚だった…かどうかは分かりませんが。

その名も「洛東坂」
部活の時には、よく「洛東坂」で「坂ダッシュ」なんてさせられたなぁ。


でも、それも過去の栄光

今では、チャリンコで上り坂にかかると、ウンザリしてしまいます。
愛用の21段変速のマウンテンバイクをもってしても、です。
膝を痛めてしまっているので、日によっては、満足にチャリンコを走らせることも ままならない状況です。
二の足でダッシュなんて、とんでもない。
そんなのを繰り返した日にゃ、担架で運ばれていきますよ(笑)。


長い前フリを経て、ここからが本題です…。


二の足や、チャリンコだけでなく、当然、車やバイクにとっても、坂道は難敵です。
上りだと大きなトルクが必要だし、下りだと、スピードが出過ぎてしまったり、
二の足でだと、坂道に逆らおうとして踏ん張ったりするので、膝に負担がかかってしまいます。

だから、「上り勾配あり」や「下り勾配あり」の標識が存在し、注意を喚起しているわけですよね。

たとえば、「上り勾配10%」というのは、「100mの距離で10m高度が上がる」ことを意味しています。

数学的に書くと、
tanθ=0.10

…脱落者数名発見(笑)。

角度に直すと、約6°
緩そうに見えますが、エンジンにとっては苦戦しそうです。
スピードが極端に落ちないように作ってある、高速道路の上り坂勾配で、せいぜい4〜5%止まりなことを考えると、
分かっていただけるかと思います。


ところが、とある京都市内の道で、これ以上の坂道は見つけられへんやろうと、自慢できそうな坂道(の標識)を発見しました。

 ←上り  下り→ 



すごい。
角度にして、約13°
距離にして数十mも無いんですけど、その風景はスキー場の斜面そのもの。

  分かりにくいですが、横に写ってる家の塀を見ると一目瞭然でしょう。



てっぺんからだと、目線は、坂道にある 2件先の家の2階と同じ位置になります。

道を見下ろすと、吸い込まれて落ちていきそうな感覚にとらわれます。

北区と左京区の境目の住宅地にある1.5車線の府道40号線


横に緩やかな坂の迂回路がありますが、最短距離を走りたいがために、
この狭い坂道を果敢に走る車が後を絶ちません

坂道にたたずみ、この坂道の途中で鉢合わせになり、上りの車がひきつっているシーンを眺めているのも面白いですよ。

原チャで上るなら、早めに勢いをつけておかないと、坂の途中で停まること請け合い。
勇気が無くて、チャレンジしたことはありませんが(笑)。