天皇の実家におじゃましま〜す




京都盆地のど真ん中にある、うっそうとした木々に囲まれた京都御苑。その中に京都御所があります。
いわずもがな、かつての天皇の住まい(皇居)です。


1331年にこの地に建造され、以来永きにわたり皇居となっていましたが、
1869年に東京遷都したときに、天皇の住まいも東京に引っ越したのでした。


それ以来、御所は通常モヌケの殻となっております。
たまに国内外のVIPとかいう方々が訪れる以外、その門は固く閉ざされ、皇宮警察という専用のK官部隊が警備しています。
僕たち一般人は中を窺うことは出来ないのです。
京都府下にあるのに、御苑内は京都府Kの管轄ではありません。
そういうわけで、京都で犯罪を犯しても、御苑に逃げ込めば京都府Kは追ってこない…そんなわけないやろ!



御苑については改めて文章にまとめるとして、
今回は、このたび行われた「御所の一般公開」についてだらだら書いてみようと思います。



さて、固く閉ざされた御所…と↑に書きましたが、年に2回くらい御所の中に一般人が入れるチャンスがあります。


「一般公開」といわれるものです。行政側にしたら、たまには中を見せてやるぞ。ありがたく思え、ってところでしょうか。
そう考えるとお役所のやることってムカつきますよね〜。
そういう風に誘導する僕も罪なヤツです(笑)。



今回、11月初旬に行われた「秋の一般公開」に、僕えいまるも行って参りました。
京都人でありながら、中に入ったことがあるのは一度きり。それも予備知識も無いまま見学したので、何の印象も残ってない始末。
そこで、再び訪れ、モトを取って帰ろうと策略しました。
あ、中に入るのはタダなんですけどね(笑)。

2005年11月5日土曜日の昼下がり。素晴らしい秋晴れで絶好の見学日和です。


「2相棒」と御苑の近くまで来ると、
観光客丸出しの人々が、そこら中歩いて
います。
ハイシーズンでさえ、周辺は人がまばらなので、御所の一般公開の人気の高さが分かるでしょ?


「2相棒」を停め、御苑を歩くと、ここもまたアリの大群のように人が歩いています。
離れた場所には観光バスが10数台停まっていて、
その中から人がどかどかと出てきて塊になっています。


入る前からウツモード。


危険物持ち込み防止の手荷物チェックを受け、中に入ると、所狭しと観光客が徘徊していました。

↑入り口(宣秋門)での荷物チェック

↑御所南東部から日華門写真左側)〜春興殿写真右側)をのぞむ

↑天皇皇后両陛下の玄関である、
新御車寄(しんみくるまよせ)
右側写真は、特別公開の「紫宸殿(ししんでん)」という、
即位礼など重要な儀式を執り行う最も格式の高い正殿です。



ここの見学は、
他の観光客から「ディズ○ーランドで並んでるみたい」と声が上がるくらいの
大行列。


なんで見学するだけなのに人の波に揉まれなきゃいけないのや??


 


御庭池(おにわいけ・写真左)」や「御内庭(ごないてい・写真右)」も見ました。大変立派です。


特に御内庭は天皇の日常の住まいの馬鹿広い建物「御常御殿(おつねごてん)」の縁側や食卓に面し、その眺めは最高だと思います。


都会の騒音も聞こえないこの場所で、お庭を見ながらメシを食ったら、どんなまずい物でもおいしく感じることでしょう。
いや、感じなかったら外に放り出しますよ(笑)。


ただ、先月に島根県にある日本一の庭園「足立美術館」を見ているので、
苔庭から雑草がニョキっと伸びている
のや、木々の手入れ具合にやや不満を感じました。
心無い観光客が捨てただろうゴミも一つ。
どうせなら、カンペキな手入れを施して欲しかったなぁ。

御所のあちこちに監視カメラがさりげなく置かれています。
肖像権侵害の物体は、遠慮なく撮影させていただきました(笑)。
消防も管轄外なのでしょうか、皇宮警察は専用の消防車も持ってます。
見慣れた赤一色ではないので、違和感を覚えますね。
皇后宮常御殿(こうごうぐうつねごてん)という、皇后の日常の住まいとして使われた御殿です。

入母屋桧皮葺の書院造りの建物で、13の部屋があります。


僕の6畳間と交換しません?(笑)
御所は、何度も火災で焼失していて、今残っている建物は
1855年に再建
されたものです。


今年は築150年の記念の年ということで、
特別に御所をほぼフルオープンしていました。


そんなこととは全く知らず、ただただ、
御所を見に来てるのか人を見に来てるのか、どっちやねん!
そんな感想を抱き、北の出口、朔平門(さくへいもん)をくぐりました。


もっとしっかり見ておけばよかったなぁ。
…前に見学したときと同じようなことを言ってるやん、おれ(笑)。