「コンチキチン」に誘われて



京都の3大祭りのひとつで、かつ最大を誇る祇園祭。
9世紀に疫病退散を祈願したのが始まりと言われています。
室町時代になると各町が競って特色ある山を鉾を作るようになったそうです。

7月17日に山鉾巡行を行い、32基の鉾や山が、しずしずと京都の町を進んで行きます。

博多の山笠や、大阪・岸和田のだんじりのような激しさとは対照的で、いかにもお公家さんの祭りと感じさせられます。


祇園祭は、これでおしまいではなく、更にエンディングへと進みます。
京都市にお住まいの方以外にはあまり知られていないみたいですけどね。
神輿(みこし)を担いだりなどのお祭りがあります。僕の職場の人たちも何人かが参加しています。
もちろん、プライベートで、ですよ。



さて、ここでの本題は、山鉾巡行前の3日間についてです。

7月14日から16日は祇園祭の前夜祭とも言うべきイベントがとり行われます。
ご存知、宵々々山、宵々山、宵山です。
祭りの意義は横に置いといてですね、まぁ、とにかくすんごい人出に見舞われます。
東西に走る四条通と、南北に走る烏丸通を中心にした周辺道路には山鉾が置かれ、全て歩行者天国になります。


ここをクリックすると山鉾の位置の書かれた地図が表示されます。



僕の母親曰く、昔は宵山しか無かったそうで、そりゃすごい人出だったそうです。
それを分散させるために、「前夜祭」を拡大したとか聞きます。


 
長刀鉾(写真中央)  月鉾



それでも今年の宵山の人出は48万人(京都府警発表)でした。
僕の知ってる最高で65万人、最低で13万人だったと思います。

最低のほうは、超夕立のせいでこんなにも少なかったのです。その中をブルー入りながら歩いた12年前の苦い想い出が…。


今年、2003年の山鉾巡行の人出が18万人(前年は雨のため11万人)なので、その多さや、想像を絶します。


ま、とにかく行ってきました、43万人のうちの1人を演じに。行くたびに人の多さにうんざりするのに、ちっとも懲りてません。
京都人の血が騒ぐんですよね。


7月16日21時半。僕は四条烏丸交差点で途方に暮れていました。

どこからこんなに人が湧いてきたのか!!と発狂しそうなくらいの、人、人、人!!!
有名な鉾がある場所周辺などは人の洪水が停滞してなかなか前に進めません。
ってか、鉾に近づけへんやんけ!
そして、いたるところにジベタリアン(死語)!
10代やハタチそこらの連中の何と多いこと!
人をかき分け歩いています



ここにいる連中の一体何人が、純粋に祇園祭を楽しみに来たんや?そんなヤツいるんか?!
おまえらナンパしに来てるだけやろ!
と、また発狂しそうになる僕。

公園には若者が大量にタムロし、爆竹の音が響く。
伝統ある祇園祭のイメージは、参加するたびに崩れていくのですが、ここにきて ぐわらぐわらと音を立てて崩壊してしまいました。


32基ある鉾には いわれがあること、知ってますか?
なんでこのような鉾の名がついたか、知ってますか?
全ての山鉾は釘を1本も使わず、大工方が縄だけで山鉾を組み立ててるのって、知ってますか?
ちょっとでもいいので知識をつけて参加すると、祭りが面白くなりますよ。


「前夜祭」は、若い人の比率が圧倒的に多いのに、「本番」はお年寄りの比率が圧倒的に多くなります。


やっぱり、祇園祭は山鉾巡行がいいよな…と、思います。
仕事を休んで見に行ったらよかったなぁ。イヤイヤ出勤してる道中で交通事故に遭っちゃったもんでね。