オカメからオムロまで




ニホンの春を告げるものといえば、何をおいてもでしょう。
全国どこへ行っても桜を見ることができますし。
ピンク色に染まった下をそぞろ歩くのは風流ですよね。



さて、このコラムは京都を桜前線が通過し新緑がまぶしい時期に書いているのですが、
翌年のための備忘録として記しておこうというものです。



京都市内はたくさんの桜の名所がありまして、いつもどこへ見に行こうか迷います。
今シーズンもお腹いっぱいになるくらいに桜をめでました。
僕の通勤ルートからちょっと回り道をすると、断続的ではありますが7〜8kmくらい桜並木が続きますので、
満開のときは通勤そっちのけで桜の写真を撮ったり黄昏たりしてました(笑)。




京都市内にはいくつかの早咲きの桜があり、そこから桜前線がスタートします。


そのひとつが、左京区の川端通今出川上ル「長徳寺」のオカメ桜です。





周囲の桜が固いつぼみなのに、そこだけピンク色に染まっていて写真愛好家の的になっています。
すごく得をしている桜ですわ。これが咲くと、市内のソメイヨシノはいつごろ咲くかな〜と期待が寄せられるわけです。

その代わり、オカメ桜は各所のソメイヨシノが咲く頃には早々と散ってしまい、見向きもされなくなります(笑)。




そして最後を飾るのは、右京区の御室仁和寺(おむろにんなじ)にある御室桜
ここの桜は一般的なソメイヨシノと違い、背丈よりやや高いくらいの大きさですので、目の前で桜を楽しめます。


古都の最後の桜を楽しめるとあって混雑する御室仁和寺へ行ってまいりました。



山門をくぐり境内に入ると人いっぱい。そして普段では見慣れぬ光景が。



いつもはタダで中に入れるのに、ここぞとばかりに入場料を取っています。
桜効果は絶大で、「有料」にキレて引き返す観光客などいるはずもなく、皆さんちゃんとお金を払っていました。
僕も仕方なく払いました。桜見るだけで500円とは orz



ま、払った分しっかり見てやるもんね〜と中に入ると、ここで渋滞発生。
ぜんぜん動かないではないか。


どうやら入口脇の桜が美しいらしく、
そこで立ち止まって写真を撮る人が道をふさいで
先に進めない
のです。





他の人が「あんなところで立ち止まるから混雑してるんだよ」と言いながら、
当の本人もそこで立ち止まって渋滞の原因になっていました(笑)。奥に行けばもっときれいやのに。




止まって写真撮ってる人を蹴散らし、ずんずんと奥のほうへ。


さすが御室桜。散り初めとあって葉が目立つけれど、それでもきれい。
そもそも御室桜は花と葉が同時に出るタイプなので、
満開との差があんまり分かりませんが(笑)。
最大の見所である、重要文化財の五重塔をバックに見る桜は一段とよろしい。
それを撮る人たち。


桜を見に来たのか、人を見に来たのか分からへんな(笑)。
僕もその一人となっていたので、人のことは言えませんが (^_^;)
そして、撮りながら歩くためにやっぱり渋滞する通路。
ちなみに、境内に咲くソメイヨシノはこんな状態でした。
いかに御室桜の咲くのが遅いか分かるでしょ。
新緑もきれいですし、
こんな色をした桜(だったかな?)もあります。


自転車をこの木の下に停めていたら、珍しい色の花の写真を撮るために人々が集まっていて、

僕の自転車がなかなか取り出せませんでした orz




御室桜が終わると御室仁和寺は元の静けさを取り戻します。
桜の時期以外は一部を除き無料で散策し放題ですし、木陰も多いですのでピクニックに最適ですよ〜。

ここから歩いて10分余りで行ける、枯山水の石庭で有名な龍安寺(りょうあんじ)もセットでどうぞ。