1万5553ヶ所のセルフ踏切




今に始まった話ではないけれど…。

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鉄道の線路を横断できる場所というと踏切ですね(→コラム「2455ヶ所のドキドキ踏切」)。

ですが、ここ渡れたら便利やのになぁ〜というところに踏切が無いことも多々あります。


ではどうするか。


勝手に渡るわけです。線路をまたいで。
それを「勝手踏切」と言うそうで。




何故そんなものが出来てしまうのか。
よくあるのは、昔からあった里山や田畑の真ん中を鉄道がぶった切り、小道が途切れてしまった…というパターンだそうです。
僕も中国地方の山奥のローカル線で揺られているときに、そういう場所をいくつも見かけました。
確かに線路が既存の小道をぶった切ってると思えるものが。


そこには鉄道会社謹製の看板が立てられていて、





↑渡る気満々やん



そんなところを渡るのはどう考えても危ないのは分かってるんですよ。
荒いバラスト(砂利)を踏み、線路を何本か跨ぐんですから、歩きにくいし。
それでも危険を冒して故意に渡るのには理由があるからです。



ここいらで新聞記事を見ていただきましょうかね。



(c) 京都新聞


線路を勝手に渡れるところがそんなにたくさんあるのん?
記事の写真の体裁からして、渡ってるのは歩行者だけと思いたい。もし自転車やバイクが渡ってたら頭おかしいわ。


まぁ、僕が何か所も見かけた「勝手踏切」は、1両編成の列車の往来が1日に10本あるかないかのような、超マイナー路線でした。
そういう路線だと線路なんて景色の一部みたいなモンやろうし。


記事にあるJR可部(かべ)線も同様にマイナーなのかと時刻表を見たら、10分に1本は列車が通過してますやん。
右見て左見て、列車がレールを刻む音がしてないのを確認して渡ってるんやろうなぁ。
僕はビビりなので罰ゲームであっても渡りたくありませんが。



記事の最後の一文が記者のせめてもの皮肉ですね。
国もセコいことしてないで、踏切の設置を認めたらいいのに。頭固いな〜。




記事引用:京都新聞 2025年4月2日付朝刊