規格外?の直6
お目にかかれるとは思わんかったわ。
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バイクのエンジンの形には、単気筒や2気筒、V型…などがあり、
同じ排気量でもエンジンの形によって、その特性は大きく変わります。
(→コラム「ドコドコvsギュイーン」)
今回ご紹介するのはコチラのバイクです。
ホンダのCBX1000というバイクです。
1978(昭和53)年に発売されました。輸出仕様で orz
(当時の国内仕様は750cc未満の規制があったからなぁ)
それはともかく、バイクとしては異質ですごいんです。
エキパイが6本も出ています。
なんと、空冷DOHC直列6気筒1000cc。
バイクのエンジンは1960年代までは2気筒どまりでしたが、
CB750FOURで4気筒が登場し(→コラム「一目ぼれのCB」)、
以降 今に至るまで大部分の車種で4気筒までに収まっているのですが、
ホンダは6気筒のバイクを出してしまった。
エンジンは、
シリンダー数が増えると、高回転時の出力が上がり、最高速が上がります。
その反面、低速時の加速性能が落ち、燃費が悪くなっちゃうんです。
あと、エンジンの構造が複雑になり、メンテナンスが難しくなるし、
エンジン自体のサイズも大きく重たくなっちゃいます。
それにともない、バイク自体の価格が高くなります。
一般的な車では直3〜4気筒が主流で、
直6を搭載しているのは高性能を求めるFRのスポーツカーなどに限られてたんですね。
シリンダー数が増えるとエンジンの振動が少なくなり滑らかになります。
2気筒を、食材をミキサーで混ぜただけの、ザラザラした舌触りの悪いスープだとすると、
6気筒は、裏ごしして生クリームを加えたポタージュみたいにクリーミーな走りと思います(謎)。
なので、CBXはそういう走りをするのでしょう。
僕は目の前で眺めることしかできず、そのクリーミーさは想像するしかないのが歯がゆい。
隣の試乗コースで、お金払ってでも乗ってみたかった。
真横から見たら、普通のエンジンに見えますが、
前から見たら、エンジンが車体に収まりきらず、ハミ出しています。
というか最初っから収める気はなかったと言わんばかり。
写真写りでこれですから、現物を見たら、迫力よりも 盛大なハミ出しぶりに笑えますよ。
熱気はモロに足に当たるし、コケたらエンジンが逝ってしまうやん(汗)。
ま、CBX1000はバイクの6気筒に挑戦したホンダの意地やったのかもしれませんね〜。
参考記事:東京自動車大学校
https://www.taus.ac.jp/column/mechanism/cylinder.html