バイクは昼間もハイビーム
「夜間はハイビームを積極的に使いましょう」
そう言われて久しいですね。
が、ニホンでは、というか都市部ではハイビームの出番は限られていますよね。
街明かりも多いし、交通量が多いところでは対向車を幻惑しちゃうので悪者扱いされている感が否めませんし
(→コラム「『青いイカ』みたいなマーク」)。
僕が車でバイビームを使うと言えば、
車通りが少なく街灯も少ない郊外や田舎の国道とか、道幅の狭い住宅街とか…。やっぱり少ない。
車には状況を車自身が判断してハイ・ローを切り替えるオートハイビームなんてものもありますし、
対向車を幻惑しないよう、その一部分だけ減光する機能が搭載された車も登場しています。
技術の進歩ってすごいものですね。
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が、ずいぶん前にバイク屋の大将に言われた言葉が脳裏にありました。
「バイクは昼間もハイビームで走った方がいい」
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1980年代に起こった、
バイクは小さくて目立たない存在だから、ライトの昼間点灯で存在感を出す…というライダーたちの行動がキッカケとなり、
メーカーが応えてバイクのライト常時点灯が仕様となったのは90年代後半。今や当たり前の光景です。
(→コラム「消せないんです」)
おかげでバイクが目立つようになった…のですが、ここにきて困った事態に直面しています。
車のデイライトです。
かつて、トラックやバスが日中もライトを点けて走る「デイライト運動」がありました
(→コラム「デイライト運動に物申す!」)が、
省電力のLEDヘッドライトが普及したことにより、乗用車までもがデイライトをするようになり、
対向車の過剰に明るいデイライトに気を取られたり、ミラー越しに後続車の眩しい光が入るしで、
バイクの存在が目立たなくなってると感じるんです。
日常の足である小型スクーターのハロゲン35WのロービームなんてLEDの前には無力ですよ。
バイクの国であり観光都市である京都だからこそ、バイクが目立たないのは困るんです。
車で観光に来られる方(特に東海圏)は、普段の移動手段も車オンリーですので、
道路には「車しか走っていない」という体ですし、そういう地域の道路の造りも車優先になってます。
だから、バイクという乗り物が日常的にその辺を走り回っているという意識がありません。
京都では信号待ちでバイクがすり抜けして先頭に出る文化があります
(専用の停止線もあるくらいです(→コラム「バイクは前、車は後ろ!」))し、
バイパス等が無いためあちこち慢性渋滞ですので、機動力を生かしてすり抜けをするのは必然なんです
(→コラム「すり抜けする者、渋滞を制す」)。
ということで、僕は以前より、すり抜け中は目立つようハイビームにしていました(→コラム「ハイビーム有効活用法」)が、
しばらく前から日中は常時ハイビームで走行しています。
言わずもがな、デイライト車よりも目立たせるためと、「車しか走っていない」思考者へのバイクの存在アピールです。
夜間は眩しいハイビームも、日中ならちょっと眩しい程度。
ロービーム | ハイビーム |
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ハロゲンの35Wの明るさなんて知れてるんですよ。
バイク屋の大将が昼間もハイビームを勧めてきた理由が今になってわかりましたよ。
あのとき、続けてこう言っていたのです。
「たいして眩しくないから」
もちろん僕がツーリングで車オンリーの国(特に東海圏)へ出かけたときも遠慮なくハイビーム走行です。
車の人たちがうっとうしく感じてくれたら、それはバイクの存在を認識してくれてるということなので
OKですよ〜。
是非お試しあれ。