軽油引取税0%燃料




世の中、化石燃料追放の動きが進んでいますね。

特に地下資源に乏しいニホンは、ほぼ全量を輸入に頼ってますし、
原油の世界的な減産&産油国の言いなりプライスで買わされているので、
販売価格にモロに跳ねかえります。
おかげで化石燃料を燃やして走る乗り物を操る僕たちのフトコロは苦しくなる一方です。




じゃあ、化石燃料に頼らなけりゃエエやん。

今までにも様々な代替燃料が登場しています(→コラム「3%のエコロジーヒューエル」)が、
ガソリンに関してはそれに取って代わるものが市民権を得ていません。

ですが、軽油(ディーゼル燃料)に関しては結構前から代替燃料が開発されています。
いわゆるBDF(Bio Diesel Fuel)です。


「バイオ」の名の通り、植物由来の燃料のことで、
植物(原料)が成長する際に大気からCO2を吸っているので、燃やしても吸った分のCO2が放出されるだけなので、
CO2の総量は変わらない…とのこと。
これを「カーボンニュートラル」と言っています。
コジツケみたいですが、そういうことらしいですわ。




我らの京都市では、市所有および一部委託業者のパッカー車と一部の市バス
天ぷら油(廃食用油)をリサイクルしたBDFを1990年代後半から使用しています。

特にパッカー車のうち、平成末期以前の車両はBDF100%の「B100」燃料を使用。
そのため排気ガスがなんとなく天ぷらのニオイがします(笑)。




実は、B100に限り、1L当たり32.1円かかる軽油引取税が免税となります。
精製にはそれなりにコストがかかりますが、免税の分と相殺でそれなりの価格を維持できていたと聞いてます。


ただこの天ぷら油を精製したB100は現行のディーゼル車の排気ガス規制に引っかかてしまうんですよね〜。
なので、現行のパッカー車の燃料はBDF5%のB5になってます(汗)。あとの95%は軽油。
混合燃料になると、全体に対して軽油引取税がかかります orz




市の事業だけに、エコの旗印のもとあんまりコストを気にせずやってきた(だろう)面は否定できませんが、
民間でも研究が進み、ガソリンスタンドでBDFを販売するところが出ています。



(c) 毎日新聞



ミドリムシを使ってB20のディーゼル燃料を出したとのこと。

この先どうなるか分からない化石燃料の代わりが出たことはエエことやと思います。
ただし、販売価格は300円/L!!

B100やったら1500円/Lの超高級燃料です。



当初はトラックを使う周辺の事業所さんも協力してくれたかもしれませんが、この新聞は2年前のもの…。今でもやってるのかなぁ。
(この新聞、スーパーでお皿を買ったときに包んでくれた新聞紙でして、最初からかなりの古新聞でした(汗))




記事引用:毎日新聞岐阜版 2022年6月12日付朝刊