傾いている東大路通
京都盆地内の、碁盤の目になっている市街地の道の多くには通り名が付けられています。
その盆地の東の端の近くに南北に伸びる「東大路通」があります。
祇園や清水寺などがあり万年混雑している通りと言えばわかるかな。
(c) Mapion
ところで、その東大路通の歩道を歩いたことがある方にお尋ねします。
違和感を感じたことはないでしょうか。
幅が狭い?
それもありますね〜。バス停の前など観光客であふれていて歩道を歩けませんもんね。
それだけではないです。
他に違和感、か ん じ ま す よ ね ?
なんや歩きづらくない?
体が傾いてるように感じる…?
その違和感は正しいですよ。
問題は足元にあります。
東大路通そのものに。
道路は排水性をよくするために中央部分をすこし盛り上げる、かまぼこ型になってるんです。
が、東大路通は場所によって車道の盛り上がりが大きく、端っこにあたる歩道が強く傾斜しています。
だから、バランスがとりにくく歩きづらい。
なんでこんなことになってるんやろう。
それは、東大路通の歴史にありまして…。
かつてここには市電が走っていたんですね。
それが1978(昭和53)年に全て廃止になったとき、
道路の中央にあった市電の敷石を撤去しないままその上から舗装をしてしまったんです。
そんなことをしたら道路が大きく盛り上がるのは自明ですやん。
で、結果、端っこの歩道が強く傾いてしまったというわけです。
特に四条〜五条間は酷い。
当時なぜ敷石を撤去しなかったのかはよく分かりませんが、まさかのコストカッター?いやそれやったらアホでしょ。
おかげで、後々の人たちが迷惑をこうむったわけです。
今の時代にそんな施工をしたらバッチリ訴えられて賠償責任負わされるやろうな(笑)。
そして、40年ほど経ち、やっと過去の遺物が取り除かれ、東大路通の傾斜は緩和されました。
京都市のHPにも載っていましたよ。
↑京都市HPより。Beforeは酷すぎるやろ。
あくまでも緩和で、やっぱり傾斜感はなんとなく残ってますけどね〜。
歩道の幅も狭いままやし orz
参考記事:企業組合Fuu空間計画さま 「東山何でも探検隊−東大路と四条通を歩く」
https://fuu-sd.com/?p=423