法定速度30km/h




簡単な講習と試験を受ければ、1日で免許をくれる、原付免許。
「小型特殊」以外の運転免許に、もれなくついてくる、原付免許。



こんな簡単に免許を与えていいのか?と疑問も湧くけど、そこはお役所・公安委員会。
考えてあります。



原付について回る2つの理不尽。
「30km/h制限」と、「2段階右折」

ちゃんと「アメとムチ」になっているんですね。


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まずは30km/hについて。




いつも、原チャで飛ばしてるアナタ、一度、幹線道路で30km/hキープで走ってみてください。
よく分かりますよ。
こんな速度で走れるかい!ふざけるなー!!と。



ストレスがたまっていくのがわかるでしょ?(笑)
特に横を猛スピードでクルマが走り抜ける瞬間が、怖いです。
実際、このスピードを死守したら、回りにとっては迷惑千万ですよね。


たまに、とろとろ走ってるおじいちゃんなどを見かけますけど、流れを乱していて、かえって危ないです。




だからといって飛ばしたら、スピードメーターについてる、速度警告灯が
ウルトラマンの「カラータイマー」みたいに ピコーンピコーンって点滅して目障り

ご親切に
35km/hを超えたら点滅するし…。
(クルマの「キンコン仕様」は無くなったのに、何で原付のは無くならない?!)



K察の格好の餌食にはなるし(笑)。
それでも、大抵の人はアクセル全開で走っているのでは。それは理解できます。僕だってそうしてますもん(笑)。




それは、律儀に法定速度を守るより、ある程度スピード出したほうが、
車の流れに乗れるという意味
安全だからですよ。交通社会における必要悪ですよ。




何が悲しくてひとつの道路を「原付」と「それ以外」の2スピードで混走しなアカンねん、って。




法定速度では道の左端を、せせこましく走るしか仕方ありません。
道路って、排水性を良くするために、カマボコ型こんな感じ→)に作られてるのをご存知でしょうか?


道路の中央部分がわずかに盛り上がっていて、
雨が降ったときにすばやく端っこのドブヘ水が流れるようにしてあるんです。
つまり、道路の左端は左斜めに傾斜しているわけです。


ここを傾斜に逆らって、直立してバイクが走るとなると、左に振られやすくなるし、タイヤの接地面が右側に偏ってしまうので、
必然的にタイヤの右側だけが片減りします。




道には、釘やガラス破片などの細かい落下物が落ちています
それらはクルマに弾かれて、道の端に集まってきます。
そこを走れば当然パンクする確率が上がります。


横の歩道を走っている自転車が、後ろを確認せずにアナタの前に飛び出してくるかもしれません。避けられますか?


しょうもないクルマが幅寄せしてきたら、道の左端にいたのでは逃げる場所が無い。いっそのこと歩道に乗り上げるか?……


何のメリットも無いのです。




「原付では30km/h以上からでは急ブレーキをかけても止まりきれない」から危ない、っていうのも疑わしいです。
いまどきの原付はクルマ顔負けのディスクブレーキを付けてるのもあるし、そんなの根拠になりません。
大体、そのバイクなりクルマなりに似合った駆動系・制動系を付けてる筈でしょうが。



いつ、この法定速度(≠制限速度)が制定されたのでしょうか。



きっと車がほとんど走ってなかった、のどか〜な時代に、
お役人が「原動機付き自転車」やから、自転車+αくらいのスピードでエエやろう、位の
気持ちで決めたんじゃないのか
なぁ。
それを時代の趨勢に合わせようとしないところは、お役所根性丸出しやね。



だったとしたら、即制限を上げて欲しいね。
僕の理想は、プラス10km/hして、40km/h
僅かなことやけど、こうするだけで精神的にゆとりが出て、より原付の安全が保たれるんじゃないかと思う。




ただし、速度リミッターは60km/hのままで。
これを上げてしまったら、ずるずるとなし崩しになってしまうからね。

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