広告付き歩道橋




そのニュースを見たとき、ホンマかいなと すごく疑ってかかったんですよ。
それからしばらくして、名古屋へ車で行く用がありまして、市内を走っていたら、



ホンマにある!









宣伝っぽい歩道橋が!




これ、ネーミングライツと言いまして、日本語では「命名権」と言います。
主に公共物や公共施設などに、企業や商品名等の名前を付けさせてあげる代わりに使用料を取るという手法です。



京都市内でいうと、

正式名称 現名称 スポンサー企業等
京都タワー ニデック京都タワー ニデック
京都市立美術館 京都市京セラ美術館 京セラ
京都会館 ロームシアター京都 ローム
京都府立体育館 島津アリーナ京都 島津製作所
岡崎グラウンド西南角公衆トイレ 京都ココログループのトイレ 豊かな気持ち
清水坂観光駐車場東公衆トイレ 蛇口屋稼業 因(かくだい)東司(とうず) カクダイ
京都動物愛護センタードッグラン ヒルズ・ドッグラン 日本ヒルズ・コルゲート
京都市宝が池公園運動施設フットサルコート 大和ハウスパーキング京都市宝ヶ池フットサルコート 大和ハウスパーキング
伏見桃山城運動公園野球場 アイアイ伏見桃山スタジアム アイアイ
吉祥院公園球技場 SBSロジコム吉祥院公園球技場 SBSロジコム
深草西中浦公園 JCL西浦中公園 JCL
須釜公園 増田医科器械ふれあい公園 増田医科器械
西京極総合運動公園 陸上競技場兼球戯場 たけびしスタジアム京都 たけびし
補助競技場 東寺ハウジングフィールド西京極 東寺ハウジング
野球場 わかさスタジアム京都 わかさ生活



こんな感じです。

なるほど、名前を変えただけで聞こえもいいし、諸施設がハイカラ(死語)に見えますね。
まぁ、名前負けしている問題は横に置いといて(汗)。




公的機関は商売が出来ませんが、
自治体がより多くの収入を得るために、命名権を有料で与えるという手に走っているんですね。

企業にしたら、名前が売れて知名度向上、自治体は収入ゲット。
Win−Win というわけですわ。




で、名古屋では歩道橋で商売をする、と。
新聞記事を見てもらいましょうかね。







さすが車社会、目の付け所が シャープ 名古屋ですわ。

利用者(歩行者)あってこその歩道橋なのに、
肝心の彼らからは広告が全く見えない
点は無視なんやね(・∀・)


京都市なんか逆に歩道橋を次々に撤去していってますからね。カネ稼げへんやん(笑)(→コラム「子ども達しか渡らない『橋』」)。



ま、京都市は観光都市らしく、歩いて楽しい街を目指していると公言しているので、
嵐山とか金閣寺周辺とかの歩道や市道をネーミングライツで売って、道路に宣伝文句をでかでかとペイントしたらいいと思うで。


景観条例で屋外広告が厳しく制限されているはずやのに、市バスのバス停にはデカい広告ポスター掲示してるんやから、
道路のペイントくらい大丈夫やろ。知らんけど(古)。




あ、ネーミングライツには契約期間がある場合、満了後は元の名前に戻ります。

(例)京都市体育館→ハンナリーズアリーナ…でしたが、命名権の使用期限が切れ、もとの京都市体育館に戻りました。
が、片岡製作所が命名権を取得し、「かたおかアリーナ京都」と名前が変わっています。

名前変えすぎで、わけわからんようになってるし…。




記事引用:
京都新聞 2022年5月7日付夕刊、2024年3月19日付夕刊
京都市ウェブサイト「京都市ネーミングライツのご案内」 https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000125254.html