ボンネットバス




多くの乗用車に大なり小なりあるもの、ボンネット
エンジンルームとも呼ぶべき、エンジンなど車の心臓部を収めているあの鼻っ面です。



殊に、セダン型の車は大きなボンネットがあってこそ車の形を整わせていると思います。
(→コラム「ニッポンのセダン」)

(余談ですけど、リンク先のコラムで当時「クラウン引退」と書いてますが、
後に完全に形を変えたクロスオーバーやSUVでその名を継承させるとは夢にも思いませんでしたわ)




車両後部にエンジンを搭載するリアエンジンの車(ポルシェ911など)は、
セダンでいうところのトランクのある位置にエンジンがあり、
ボンネット部分がトランク代わりだったりスペアタイヤが入っていたりします。




ボンネットはもともとはエンジンルームの為に設えられたと思うのですが、今ではそれ以外に重要な役割があります。

物体に衝突した際にボンネット及びエンジンルームがつぶれることで
衝撃を吸収する役割
です。

また今の車のボンネットは前部に向けて下がり気味(≒横から見たら流線形)ですが、
それは歩行者との衝突の際、歩行者の頭部がボンネットに当たった際の衝撃を和らげるよう…とのことだそうです。
実際に人が当たってダメージが軽減したかどうか この目で確認したことがないので、あんまり信じられないんですが(汗)。


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そういう大事(?)なボンネットがない乗り物もあります。
ニホンの車ではバスやトラックがそうですね。いわゆる鼻ベチャです。



バスはポルシェ911と同じようにリアエンジンで、最後尾の座席は一段高くなっていて見晴らしが良いですが、
それは、そのお尻の下にエンジンがあるからです。

トラックキャブオーバーといい、エンジンの上にキャビン(車室)を載せたスタイルです。
夏はエンジンの熱がモロに伝わり、補助席のような真ん中の座席は座面が薄いのでお尻が超熱くなります orz




そういう形を見慣れていますので、思わずカメラを向けてしまいました。






ボンネットのあるバスが現れた!!

これは長野県、中山道の宿場町・奈良井宿を走っているシャトルバスです。
色とデザインも相まって、この形はよりレトロに感じますね。








後ろから見たら、幼稚園の送迎バスにしか見えないのはご愛敬(笑)。出来たら後姿も頑張って欲しかった。

きっと専用車種ではなく、既存のマイクロバスを改造してるんでしょうね。




アメリカなどでは今でもボンネットバスもボンネットトラックも普通にあり、ニホンでも昔は存在していたのに、
どうして無くなっちゃったんでしょう。
もしかしてちょっとでも積載を稼ごうとする効率化…?