黒光りの洗礼



このコラムを執筆している今は年末

世間は仕事納めを済ませ、やれ帰省だの、やれ海外旅行だの…と浮かれているようですが、
僕は今日もバイクで仕事に行きました orz



今年の冬は暖冬で雪がほとんど降らず、スキー場は営業もままならず泣きが入っているようですね。

この時期だと毎日寒さにぶるぶるふるえて、コタツで丸くなってミカンを食べるのが幸せに感じるはずなのに、
ここんところ軒並み気温が高く、11月中旬並みとか3月中旬並みとかいってますよ。どうなってるんですか(゚Д゚ )


…と思っていたら、急に気温が下がり、平年並みでも寒さが身にしみたり。




さて、冬でも元気にバイクで走る僕のような人たちにとって難敵があります。

雪ではないですよ。

凍結です。別名アイスバーン


前夜に冷たい雨や夜露が降り、その後晴れて放射冷却が起き、
気温が2℃以下になると、翌朝は
道路がつるんつるんになります。僕の経験上。


子ども達ならアイススケート遊びが出来て楽しいでしょうが、バイクにとったら たまったもんじゃないですやん。



タマが2つしかないバイクだとスリップしたら簡単に転倒しますし、
車でもスタッドレスを履いていようが滑ります。
あのタイヤは雪道で雪を噛みしめる能力に長けているのであり、凍結路では効果が思っているほど期待できません。


道が凍結すると、日の光やライトの光を反射して道がキラキラ光りますので、
ある程度警戒することが出来ます。



それから、凍結しやすい場所というものがあります。


最たるのは橋の上
橋の下の空間を風が吹き抜けるために冷えやすく簡単に凍結しちゃうんですよね〜。


さらに、人間の目を欺く凍結路があることをご存知でしょうか。


通称「ブラックアイスバーン」

路面に薄い氷の膜が張っているのに濡れた路面にしか見えない凍結路。




僕の職場のある京都市の郊外は、市街地とまるっきり気候が変わること有名です(笑)。

多分山に囲まれているからなのでしょうが、
その地域だけピンポイントで天気が悪かったり、土砂降りになったり、雪景色になったりと翻弄させられるんです。


まさしく今日がそんな気候でした。



早朝に「2号R」と通勤中、某所を通過した途端に、それまで乾燥していた路面がウェットに。
どうやらこの地域だけ前夜に弱い雨が降ったようです。いつものことです。


お正月に向けてバイクをきれいにしたのに水しぶきでまた汚れるやん…と思いながら
とある、長さ30mほどの橋を渡ろうとしました。


僕の前方には10トンダンプがいたんですが、橋を渡るのが異様に遅い。
一体何をモタモタしてるんや。渡りきった先の青信号が赤に変わってしまうがな。



と、僕が橋を渡ろうとした瞬間、「2号R」の前後輪とも横に滑ったのです。
あかん、コケる!と とっさに前後のブレーキから手足を離すと車体が持ち直しました。



どう見ても しっとりと黒く濡れた路面にしか見えないのに、全面的に凍結していたんです。
凍結してるなんて全く分かりませんでした。



これがウワサに聞きしブラックアイスバーンか!それでダンプはゆっくり走ってたんやな。
…なんて感心している場合やない。目前の信号はまさに赤になろうとしているやないか。



こんなつるんつるんの所で停まろうとしてブレーキをかけたら確実にスリップして転倒するやろうし、
停まれたとしても、青信号で再発進しようとしたら、それもスリップして転倒するやろう。


どっちにしてもコケて「2号R」も僕もキズモノになるやないか!
ならば!と、周囲に他車(他者)がいないのを確認し、赤に変わった交差点をそのまま超スローで通過して難を逃れました(;^ω^)
冷や汗かきましたわ。



普通のアイスバーンは何度も経験していますが、ブラックアイスバーンは初めてのことで、
その後にやはりバイクで橋を渡ろうとした先輩は見事にコケました(笑)。

バイクも本人も大した傷は無かったものの、バイクを起こそうとしても凍結した路面では足が滑って踏ん張れず
前後の車の運転手さんらに手伝ってもらってようやく起こせたそうです。



この橋、真冬の晴れた早朝にはすぐに凍結し、バイクで渡ろうとした人たちを次々に転倒させる鬼門なんです。

僕もかつて大晦日の出勤時にシグナスで洗礼を受けました orz



真冬のバイク乗りには様々な試練が訪れますわ…。