「青枠」に進路を取れ




おことわり

当コラム掲載後に「青枠」は京都市自慢の景観条例に照らしあわせると、色がふさわしくないとのことで
全面的に「べんがら色」(赤茶色)に塗り替えられました。

コラムには、以前の「青枠」と現在の「べんがら色枠」の両方を掲載しています。





「パッシオーネ」さんとお近づきになれたのを記念して。


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さて、「49のソコヂカラ」はもともと「原付のある生活」をテーマに始めたものですが、
いつしか交通社会を大いに語るページへと発展しました。

そして僕、えいまるは ささやかなバイク乗りから、総合格闘技よろしく「総合二輪車乗り」(笑)へとレベルアップ。
今ではバイクと自転車、“二大”二輪車をこよなく愛しています。




今回は自転車にまつわるものをお届けしますね。




幼稚園のころからサイクリングをしてきた僕にとって、自転車は最も自由な乗り物のはずでした。



ところが、最近の彼らの走り方を見てどう思います?

2ケツや、無灯火で闇夜に紛れたり…なんてのは前からあったけど、


信号無視は当たり前、車道の逆走交差点外の車道の横断も朝飯前。
後方確認しないでいきなり進路変更したり、見通しの悪い交差点をノンストップで通過
前方ではなく、携帯の画面をガン見。歩道の歩行者を縫うように猛スピードで走行



いつしか「自由」の意味を履き違えた傍若無人な自転車乗りが街にあふれ、見ていてヒヤヒヤする乗り物に成り果ててしまい、
いつか事故に繋がるわ〜ホンマに…と思っていたら、



2車線の道路の反対車線を走っていたロードレーサータイプの自転車(右写真のようなもの) 
の人が、右折車とぶつかるのを見てしまいました。





思うに、ファッション感覚で高級なロードレーサーに乗ってる人に眉をひそめる走り方をしてるのが目に付く。
誰がそういうのを流行らせたのか知らんけど、ファッション界のトップ・パリコレでも自転車は出てこないぞ。



僕自身、幼いときの自転車での無茶ぶりを思い出し(その内容はとてもここには書けませんわ)、
あんな走り方で一度の事故にも遭わなかったのは奇跡やなと背筋が寒くなりました。
サイクリング中、僕が下り坂で飛ばして走るのに対抗心を燃やし、ムキになって一緒に飛ばしたりしないで、
ゆっくり周囲に気を払って走れと注意してほしかったわ、父さん。



そんなわけで、永く歩道を走って良いことになっていた自転車は、
法改正により13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者などを除き、
原則として車道を走りなさい、に変更されてしまいました。

とは言え、自転車の走行が認められる歩道も多々あることはありますよ。


こういう標識のところとか→




でも、歩道上で起こした自転車vs歩行者の事故は、
どんなシチュエーションであっても例外無しで一律に100%自転車の過失という裁判所の基準が出ています。



言い換えれば、歩道を走ってる自転車にわざとぶつかっても賠償金がもらえるということ。
つまり、裁判所は歩行者の当たり屋行為を認めるという愚を犯してしまったのです。
なかなかやるねぇ裁判所。チカンの冤罪より悪質やん、コレ。
ちょっとカネ稼ぎに行ってみる?(笑)



ニホンの司法って「井の中の蛙大海を知らず」とつくづく思ってましたけど、
こんなにもアホやったのかと情けなくなりました。

自転車乗りにとってこれほど恐ろしい基準はないですよ。
裁判官って自転車に乗ったことないのかなぁ。



僕は原チャが法律にがんじがらめに縛られ、公道上でイジメをうけていると度々言ってきましたが、
車道を走れる以上、法律を盾にとって戦う術が残されています。



しかし、車道はあくまでも車のための道という観点で造られてきたので、
新参者の自転車は車からすれば邪魔そのもの。当然端っこに追いやられるわけですね。
そこにはガタガタの路肩や細かい落下物のトラップが待ち構えています。
車からの妨害もあるかもしれません。自転車の側からしても恐怖が募ります。




歩道もダメ、車道もダメでは、自転車の走る場所があらへんやん。




これではアカンやろということで、京都市内の下長者町通〜下立売通間の新町通にこんなものが出来ました。



左側車線を完全なる自転車専用車線にしたのです。
延長たったの280mですが、車道を堂々と自転車が走れます。

この写真は新町通下立売の交差点から北を見ています。



ちなみにこの周辺は、京都府庁や京都府警察本部、法務省など官庁が集中しています。
だからこの場所に作ったんやな…。



これが出来た当初、こんな短距離でなにが分かるんやと小馬鹿にしていましたが、
実際に走ってみると、馬鹿にした自分を叱りつけたくなりました。

↑以前の「青枠」
これ、思った以上に開放感があり、歩道走行と違ってストレスなく走れるんですよ。
小さな子どもを乗せたお父さんもそれが当たり前かのごとく普通に走られてまして、
こういうものがどんどん整備されればいいのにと思いましたね。


↑現在の「べんがら色枠」





ちなみに、終点の下長者町通より先は道幅が半分になり、歩道も狭くなるので、
またもや自転車の受難が起こるのですが orz

↑以前の「青枠」 ↑現在の「べんがら色枠」





さらに自転車専用レーンのはずやのに、途中でタクシー乗り場があり、
タクシーが車線の半分以上を占領しているのはいかがなものかと…。