フットブレーキ教信者の最後の砦




原付ツーリングレポートの中で取り上げたことがある内容ですが、
21年ぶりに現地を訪れて写真を撮ってきたので、改めて書いておこうかなと。


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「長い下り坂での減速はエンジンブレーキも使いましょう」

教習所で教わったと思います。
ですが、AT(オートマ)車に慣れてしまうと、減速はブレーキペダルのみ…ってなってしまいがちですね。



僕はMT(マニュアル)のバイクにも乗ってますので、
減速は、エンジンブレーキ
(エンブレ)と減速チェンジの併用を当たり前にやっています。が、
ネットの世界を散策していると「減速してるのにブレーキランプの点かない車」と言われてまして…。



アクセルをオフにするとエンジンの回転抵抗で減速する、エンブレって死語になってるんですかね。

車というメカを操るなら、興味がなくても基本的な仕組みだけでいいので覚えておいてほしいものです。




そんな「フットブレーキ教」の信者さんが陥るのが、
長い下り坂でフットブレーキを使いすぎによりブレーキ装置が過熱してブレーキが利かなくなってしまう、
フェード現象べーパーロック現象です。
(→コラム「ブレーキが効かへんがな!」)


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瀬戸内海に浮かぶ小豆島の名勝・寒霞渓(かんかけい)は急峻な山の上にあり、
その道のりは勾配18%の坂道が長く続きます。
この下り坂をブレーキペダルを踏んだまま走ってると、フェードやべーパーロックを起こして車が停まらなくなる可能性があります。





そういうときの最後の砦がこれや!








下り坂方面に現れる行き止まりの道。

ブレーキが利かず停まれなくなった最後の手段としてここに突っ込んで停まる、と。


(↓)水平にするとこの傾斜



上り勾配15%ほどあるだけではなく、地面はふかふかに敷き詰められた砂利です。




寒霞渓のアクセス路には突入スペースが3ヶ所ありますが、どれも草ボーボーでしたので、
どうやら最近は役に立ってないようです。





役に立たない方がいい設備ってのも表現としては悲しいですが、逆に言えば皆さん適切な走りをしているってことですよね…?


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(余談)

我が家の車・フリードハイブリッドは減速チェンジによるエンジンブレーキを使うと「非エコ操作」と表示が出ます (゚Д゚)
しかも下り坂では速度が落ちず、逆に速度がじりじりと上がることも (#゚Д゚)

ディーラーで なんでやねんと文句を言ったら、メカ担当に「えいまるさんはバイク乗りですね?」と聞かれました。
その理由はなんと「今の車はエンジンブレーキの利きを意図的に弱くしている」のだとか。

バイクはエンブレを使ってナンボですのでメカさんは直感的にそう思った、と。
もはや今どきのエンブレはバイクの専売特許なんですかね?