走れ!曲がれ!停まれ!ATV取扱説明書




生まれて初めて、ミニカーに乗る機会に恵まれました。
そのレポートはツーレポを見ていただくことにして、ここでは僕が乗ったミニカーについて書いてみようと思います。


僕が乗ったのは、ATV(All Terrain Vehicle(全地形型車両))と呼ばれる、いわゆるバギーです。
ダートでも、オフロードでも、砂地でも、もちろんアスファルトの上でも快適に走れる代物です。


実物はこれ。なかなかかわいいでしょ。


このモデルはユナリ(UNILLI)という台湾のメーカーのもの。
2サイクルの50ccエンジンで、
バイクのように跨って座り、
バータイプのハンドルを操作
して走ります。


こういうハンドルですので、ついつい二輪車のように車体をバンク(傾け)させて曲がろうとし、
体が左右に振れてしまいます。傍から見てるとコッケイです(笑)。


四輪車でそんな曲がり方出来るわけないでしょ。


ハンドルを切って曲がります。
が、ハンドルの切れ角がバイク並みに小さく、前輪が2つついてますので、ハンドルが重い。
小回りも出来ません
Uターンや交差点でスマートに左折をするのが、難易度が高かったです。



アクセルは、右ハンドルのスロットルを回す…のではありません。
右ハンドル下のレバーを、右手の親指で前へ押すと走ります。
ジェットスキーの操作に似ていますね。
またこのレバーが重く、ずっと走っていると親指がつりそうになります(涙)。


変速はスクーターと同じで、無段変速(CVT)です。
左ハンドルには、

ウインカー、
ヘッドライトのハイ・ロー切り替えスイッチ、
チョーク、
ホーン、
ハザード、
そして、普通パッシングスイッチのある場所に、セルスターターが付いています。

なかなか賑やかです。



ブレーキもスクーター同様、右手でFブレーキ、左手でRブレーキです…
が、掛け方はバイクと全然違い、Fブレーキはまず使いません。ほとんどRブレーキのみ。
理由は自転車と同じです。それも利きが悪いときてる。

見てのとおり、Rブレーキもディスクなんですけど…

しかし、どういう位置にブレーキディスク付けてるんや?



急ブレーキをかけようものならRタイヤがロックし、スピンします(怖)。

JAF MATEによると、ATVはダート(未舗装路)をドリフトして走るものらしいです。
なので、スピンはしやすいみたいですね。


キックペダルもついていて、バッテリー上がりの際も安心です。
こんな位置に付けて蹴り難そうですね、このキックペダル(笑)。




最高速度は45km/h。
法定速度は60km/hなのに、それに物理的に届きませんし、
交通量の多い幹線道路では車の流れに乗るのは困難です。


何のためのミニカー仕様なのか(涙)。
2サイクル仕様でこのザマなら、4サイクル仕様は、もっと悲惨なことになりはしないか?



聞かされていた燃費は12〜3km/L。極悪!
燃料タンク容量は4.5L(リザーブ1.1L込)しかなく、航続距離はわずか50km。
ガソリンスタンドを探しながら走らなくてはいけません。
街中を走ることを想定してませんね、コレ。


こうやってスペックを見てると、大型トラックよろしく、
走らない、曲がらない、停まらないの「3ナイ」を地で行きますが、
乗っていると、バイクでも車でもない「第3の乗り物」であることに気付かされます。

それでは僕と一緒にATVで宮古島を走ってみましょうか。




参考資料 JAF MATE 2008年6月号