本物の石畳、本領発揮!




京都の花街の一つ、花見小路

伝統や歴史ある街並みが残っている…のですが、
もはや芸者や遊女らと、大人の夜遊びを楽しむ雰囲気などなく、ただの観光地になり果ててます(汗)。
なぜか場外馬券場もあるしやなぁ。



花街といっても、一歩入れば地元の生活空間があるわけでして。

なのに、観光客が無断で路地に入り込んで町家(※一般の住宅です)の写真を撮ったり、
そこのお茶屋さんで働く舞妓さんにつきまとったり、ストーカーしたり、パパラッチしたり(古)で、地元からヒンシュクを買っています。
だから、花見小路の辻々には観光客向けのやんわりとした表現の「〇〇禁止」看板が立てられていますわ。




えー、本題はそこではなくて。



花街の見た目は建物だけではなく、道路にも及んでいましてね。
道が石畳になっています。





本物の石畳は花見小路だけで、
その周辺のは石畳風に見える偽物(→コラム「しっとり、石畳風道路」)です(笑)。
↓両者の境目はこんな風になってるんですよ。


(手前:偽物 奥:本物の石畳)



上で紹介したコラムをちゃんと読んでくださった方は分かると思いますが、石畳風はあくまでも「風」。石を使っていません。
分かりやすく例えると、本物のカニの身とカニカマくらい違います(笑)。



カニカマはいいとして、本物の カニの身 石畳は、やはり花街の雰囲気をぐっと引き立てます。
ですけど、道路工事のたびに掘り返して、その部分だけ無粋なアスファルトで仮施工するもんですから、
ツギハギだらけになって格好の悪いことに
なっていました。

そのうちに花見小路の水道管を全面的に入れ替えることになり、工事中は石畳を撤去して全面的にアスファルト舗装になって無粋やったんです。



その工事が完工し、このたび、元の石畳の姿が戻ってきました。


((C)京都新聞)



ところが、この石畳の区間は車も行き交う車道なんですよ。

一応表面には滑り止めのような加工がなされていますが、雨が降るとその本領を発揮します。

石畳がツルツルになって「急」のつく運転をすると容易にスリップします。



ある雨の日に、仕事の2tトラックで、ついブレーキを強く踏んだらタイヤがロックして、そのまま石畳の上をツルーンと滑っていったんです。
さながらアイススケートのように。
うわっ、ヤバい!ハンドルも利かず、ホンマに引きつりました。



その時はコロナ禍の真っ最中で、観光地なのにほとんど人がおらず、
場違いな場外馬券場も閉鎖していたのでなおさら閑散としていて、何事もなく済んだのが不幸中の幸いでした。




石畳をなめてかかると痛い目に遭いますのでご注意を!
花見小路は特に注意やで!!(あんな観光客で埋め尽くされたところに車で乗り込む愚か者はいないと思いますが)




おまけ



コチラは滑り止めすらないガチの石畳(※車道)です。
しかも中央が盛り上がった橋なので、濡れてたらバイクだとコケてしまいそうです。というか、写真撮ったときは雨降りでした orz
だから何で車道を石畳にすんねん… (# ゚Д゚)凸



記事引用:京都新聞 2022年10月4日付朝刊