オバケなんて無いさ、オバケなんてウソさ




先日行ったアンケートの「ご意見欄」に書いてくださった内容を、今回採用しました。
ネタの提供ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。

また、掲載写真は2003(平成15)年3月23日と、2008(平成20)年11月1日のものが混在していることをご了承ください。



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アンケートに書かれていた僕へのリクエストとして、
「京都といえば“清滝トンネル”が心霊スポットとして有名ですが、是非行ってきてください」とありました。

僕自身、「清滝トンネル」は行ったことが無く、その先の名勝「清滝」にはいつか行ってみたいと思っていました。
そこで、ポカポカ陽気の2003年3月23日、LEADと共に清滝トンネルへと向かいました。

昼飯を食べて、14時に家を出発。

ルート:

京都市を西へ横断。

山科→【三条通(府道143号)】→蹴上→【仁王門通】→平安神宮前→【冷泉通】→川端冷泉→【川端通】→川端丸太町→
【丸太町通】→嵯峨→【府道137号】→清滝トンネル→清滝

帰りはこれの逆



春分の日が金曜で世間様は3連休となり、世界の観光地、京都市内向きの道は、うんざりするほど渋滞していました。
ヘキ地の山科から、山をひとつ越えて京都市街へ入るのだけでも、一苦労です。



ただでさえ渋滞してるのに、他府県ナンバー車がモタモタ走っているので、混雑だらけ。
原チャの利点をしっかり生かし、ぺぺぺぺっと追い抜きます。



そこへもって、平安神宮前から丸太町通に出るまでの間、K察官や白バイがウヨウヨしているのです。
今日は、取り締まり強化デーなのか?でも、様子が変やぞ…。

おかげで、急に大人しくなる僕(笑)。


その混雑ぶりも、西に向かえば向かうほど緩和されてきて、いつもの僕の走りに戻ることが出来ました。
長きにわたって走った丸太町通とも、西の終点、観光地・「嵐山」の手前で別れ、府道を北へと向かいます。

住宅地を抜け、嵐山高雄パークウェイの入口や、
「保津川下り」「トロッコ列車」で有名な保津峡(ほづきょう)への分岐
通過すると、

目前に、目的地「清滝トンネル」が現れます。



時計を見ると、15時ジャスト。所要時間は1時間弱。ここまでの距離は20kmでした。
渋滞した道を走った割には早かったね。


ここで清滝トンネルについてお勉強しましょう。



清滝は、名勝である上に、京都市内の最高峰、愛宕山への登山口として親しまれています。

その昔、清滝へは鉄道が走っており、その廃線跡をそのまま道路にしたということです。

単線だったこの鉄道跡の道幅は狭く、トンネルも1車線しかないので、
トンネルの出入口に設けられた信号でもって交互通行になっています。


そして、清滝トンネルに心霊が出ると言われるのは、
昔々、このトンネルの上には処刑場があり、その者の霊魂がさまよっているからだそうです。

また、トンネルにたどり着いたときに信号がたまたま青であっても絶対進入してはいけない。
なぜなら、そのままトンネルに進入すると、上から女性の幽霊が降ってくるからだとか


また、トンネルの上を走る、トンネルの迂回路の峠には、奇妙な位置にカーブミラーが設置してあり、
そこに自分の姿が映らなければ、その人は死ぬ
…などなど。




そんなことあるはず無いやん!
現代の科学をもってして、分からないことなど無いんや!!
心霊?幽霊?!そんなもん幻覚に決まってる!!


僕には怖いものなど何も無い!!!




…そう言ってるくせに、「肝心の夜じゃなく、真っ昼間に清滝トンネルに来ているのはどーしてなのか?」
などの質問には、お答えできません(笑)。

トンネルの入口で、しばし様子をうかがってると、 
トンネルから自転車は出てくる、歩行者も出てくる
ではないですか!

…どーなってるの、コレ??!
疑問は深まるばかりですが、取り敢えず、トンネルを走ることにしました。



トンネルの全長は500m
。途中でカーブしているので先の様子は分かりません。
車の列の最後尾を走りながらトンネル内写真撮影。

怖くないくせに「最後尾を走ってるのはどーしてなのか?」などの質問は禁止されております(笑)。


撮影したものを丁寧に観察しましたが……変わった物は写ってないやん。大したことはないな。


そしてトンネルを抜け、清滝側に出てきました。

と、そこにはこんな看板が。

なーんや、トンネル内は歩いてもいいのか。だから、さっき自転車や歩行者がトンネルから出てきたんやな、
と、一人納得してるところへ、トンネルに吸い込まれていく登山客らしき人物たちが。


おれもトンネルを歩こう。

LEADをトンネルの清滝側出入口脇に止め、デジカメと銀塩カメラ(普通のカメラ)の二刀流で装備し、いざ突入!

トンネル内に点るナトリウム灯が壁面をオレンジ色に染め、雰囲気を盛り上げます。

適当に写真撮影。



…特別不審な物体は発見できず。
目に見えないものが写真に写るはずが無いやないか。当然の結果である。
霊感が強いって言ってる人は、一度眼科に診てもらったほうがいいのではないですか?(笑)



一人で歩いていても怖いという感覚はありませんでした。

それより、道いっぱいに走るフルサイズの路線バスや、
トンネル内に反響する車のエンジン音のほうがよっぽど恐怖心を煽ってましたよ!
特に極太マフラーの低音は、心霊も逃げ出しそうなくらい、おどろおどろしく響きます。


トンネルの反対側にいても、その音が響くんですからね。音響効果抜群!(笑)

←トンネルを歩く一般人。

トンネル内は換気設備がないので、空気が悪く、頭痛がしました。
1往復歩きましたが、結局収穫はなし。



LEADに乗り、清滝周辺を軽く散策。

と、目に入ってきたのはこの看板。
…登山客相手にカラオケを提供するこの無神経さ!



そして、帰りはトンネルを通らず、山越えに挑戦
この道は、清滝側からの一方通行になっています。距離は800m。
坂は急勾配で、LEADでは辛いです。ま、距離が短いので何とかなりますが。




そして峠が近づいてきました。
ちょうど「嵐山高雄パークウェイ」と立体交差しているここは、
試峠(こころみとうげ)といいます。



ここに、問題のカーブミラーがあります。


写真左から順に、峠に近づいていきます。




よく見てください。下向きについてます。




多分、峠の先の見通しが全く利かないが故に、峠の先を何とか見えるように
苦肉の策で付けたカーブミラーなのでしょうが、

その奇抜な取り付け方のせいで、余計なウワサが出てしまうんや!

しかも、一方通行なのに、対向車が来るわけが無いやん…無意味な。



カーブミラーを下から覗いてみました→ 




…大丈夫、ちゃんとおれの姿は映っている。
鏡がウソつく訳がないやん、迷信も甚だしいね。はははは。

そのくせ、周りをキョロキョロ見回して警戒してるのは、気のせいです(笑)。




峠にLEADを停め、上を向いて写真撮影をしてる僕の横を何台かの車やバイクが通り抜けていきました。
コイツ、暇なことやっとるな〜とか思われたんやろな。エエ歳こいて(笑)。
結構恥ずかしかった。


ウワサの真相は「ウソだった」との証拠を十分に自分の目に焼きつけ、カメラに収めた僕は、帰路につきました。



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来た道を引き返し、丸太町通りをひた東へ走っていると、御所付近から急にK官の数が増えてきたのです。
イラク戦争の影響で、御所もテロの標的になってるのかな…と思いながら、河原町丸太町の交差点まで来ると、
K官が大量に繁殖しており、歩道には溢れんばかりの人・人・人。


いや〜照れるやん、おれの雄姿を一目見ようと集まってくれて。



何事やろ?交差点の角にいた初老のK官に声をかけました。

おれ「すみませ〜ん、今日は何かあるんですか?」
K官「皇太子殿下がここを通られるんですよ」
おれ「え!皇太子って、また来てるんですか?」



そう、京都市内の「国際会議場」で「世界水フォーラム」という世界会議が行われていて、
それに皇太子が出席しているのです。
確か、この4日前にも皇太子は京都に来ていて、ヤツがセンチュリーで通るせいで、道路が全面通行止めになり、
僕たち京都市民は迷惑を被っていたのです。
「水フォーラム」の閉会式に当たり、またしても皇太子は京都に来やがったのです。



参政権も住民票も所得も無いくせに、トヨタの最高級車で我が物顔でとおりやがって、
そのせいで迷惑かかってるんやから、ちょっと位「申し訳ありません」って気持ち出さんかい!



おれ 「それで、いつ通るんですか?」
K官 「もうすぐ来るよ」
おれ 「それなら見ていこう」



LEADを河原町丸太町の北東角に止め、見物人にまぎれて「その時」を待ちました。
5分と待たず、白バイの先導に従った、黒塗りのセンチュリーが。

「わー雅子様〜」の歓声が上がりましたが、皇太子夫妻はまばたき1回分くらいしか見えませんでした。
別にどーでも良かったのですが、つい写真を撮ってしまいました。



←おれにとっては どーでもいいので、このくらいのサイズで十分やな。



それより、ヤツらの乗ったセンチュリーは、僕の家の方向に走っていくではないですか!
これでは、おれ、家に帰れへんやんけ!!!
この憤り、どこにぶつけたらよいのやら…(-_-xx)




しばらくして規制が解け、歩道を歩くおびただしい数の「皇太子夫妻だけを見るためだけに集まった人」達をあきれてみながら
家路を急ぎました。

そんなにうれしいのか?見られて…。


山科方面の峠道は行きと同じように大渋滞していて、皇太子のことと相乗してブチ切れしたのは書くまでもありません(笑)。



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余談ながら、後に、悪友「真宗Jr」こと「T」と車で夜の清滝にも行ってみました。
別におどろおどろしく無いやん。




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