【2サイクルエンジン車】下り坂エンブレ要注意!
このシリーズも最終回。
前回の第2弾から2ヶ月も経ってしまいました。焦らしていたわけではありません(笑)。
原付の「禁止事項」として、下り坂で全開は止めましょうと書きました。
それでは、エンジンブレーキ(以下、エンブレ)を利かして走ればいいのかと言うと、そうでもない
というところで話は終わっています。
エンブレ、って何?と言う方に簡単に解説。 走行中にアクセルを全閉にし、エンジンの回転抵抗力を用いて減速すること。 バイクのスロットルなら、何も操作しない状態での走行。 車なら、アクセルペダルから足を離した状態での走行。 |
解説終わり。
特に2サイクルエンジンの場合、下り坂でエンブレを利かしたまま走るのは怖い。
なぜか。
ここでエンジンオイルが深く関わってきます。
2サイクルエンジンは、4サイクルとは違い、オイルをガソリンに混合して一緒に燃焼させています(重要)。
エンジンオイルの役割を侮るなかれ。 1.摩擦を減少させる潤滑作用 2.熱を吸収する冷却作用 3.固体間の気密・油膜保持作用 4.不純物を取り除く清掃作用 5.腐食・酸化防止作用 6.ショックの吸収・分散作用 |
メチャクチャ働き者やなぁ。どっかの怠けモンも見習えよ(笑)。
エンジンの寿命やパワーは、オイルの性能に左右されるので、
DIYショップなどで売っている、ノーブランドの安物を使わないほうがいいのは、そうした理由によります。
頭に叩き込んだところで、続き。
念を押しておくけど、2サイクルの場合ね。
▲エンブレが利いている状態 →アクセルが全閉 →微量の燃料しかエンジンに流れていない(ガソリンの消費量が少ないということ)。 その割に、エンジンの回転数が上がっている ということは…、本来ならつじつまが合わないわけで、 ↓ ★エンジンの温度は上昇 →しかし燃料の流量が少ない →オイルの「2.冷却作用」が追いつかない ★エンジンの回転数が高い →しかし燃料の流量が少ない →オイルの「1.潤滑作用」が追いつかない ∴焼き付きを起こす→エンジンご臨終です〜 |
最悪の図式の出来上がりー!!
最近の車は、エンブレを利かすと、自動的に燃料がカットされ、経済走行が出来るようになってます。
オイルをガソリンに混合しない 4サイクルエンジンのなせるワザです。
2サイクルでそんな機能をつけたら、しょっちゅうエンジンが焼きついてしまうぞ(笑)。
バイクではインジェクション仕様なら出来るのかも。キャブレター仕様ではムリっぽいね。
それに、車は水冷エンジンでしょ。ちゃんと別に 冷却する手段があるじゃない。
我が家のLEADなどは、冷却能力に劣る 空冷の2サイクルなので、
夏場になると冷却が追いつかず、エンジンがバテてパワーダウンすることもあります。
さらに下り坂でエンブレを利かしたまま走りつづけると……今まで何事もなかったのが、不思議に思います。
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下り坂では全開はダメ、エンブレもダメ。
どーしたらいいねん!?
お答え:少しだけアクセルを開けて走る。減速はエンブレに頼らず、手足のブレーキで。
それが2サイクルエンジンにはいいそうです。
だけどな〜、下り坂で中途半端にアクセルを開けて、速度を抑えて走るのって難しいんやけど…。
普通の走行でエンブレを利かすのは 構わないんですよ。
長い下り坂の走行時だけ エンブレの使いすぎに気をつけさえすれば…。