オマージュしたのは前半分




今年も春の訪れとともに 2019年のモーターサイクルショーが盛大に開催され、
大阪の会場へ遊びに行ってきました♪



仕事を休み、初日の金曜日、14時に参上。
のんびりと行きたかってん。



この時間になると朝イチから並んで開場待ちをしていたような積極的な方たちは引き払っていて、
来場者 < 退場者 になっていますので、かなり空いていましたよ。

人気の車種でもじっくり見られましたし、バイクに跨って落ち着いて感触を味わうことだって出来ましたもん。




会場のインテックス大阪は、飲食店が少ない&超混雑のため不評ですが、
この時間になると飲食店や出店は閑散としていて選び放題&食べ放題(笑)。
おかげでお昼ごはんは店をハシゴして散財しちゃいましたわ(汗)。



開場の催し物では、物販が充実していましたね。
モノによっては ものすごい投売り価格になっていましたので、グローブのひとつでも買っておけばよかったと後悔。


今年も新しいバイクに浮気しないと心に決め、公平に(僕基準)でバイクを眺めていた中で、
ある一台のバイクに目が留まりました。









スズキのGSX1100Sカタナ です。



初代は1980年代に登場。
文字通り「刀」をイメージしたらしく、バイク界においても無骨なデザインで異彩を放ち 人気を博したモデルです。



バイクの改造の規制が厳しい当時、
バーハンドルを 当時違法だった(!!) セパハン (セパレート式ハンドル) に換え
国内仕様には違法だから(!!)と装備されなかった ヘッドライト上部の スクリーンを装着した、「違法改造」のカタナが続出。

それを警察が取り締まる「カタナ狩り」なんて言葉まであったほどです。




250cc、400cc、750cc、1100ccの4種類がありましたが、
2000年に発売された1100ccの“最終型”、「ファイナルエディション」をもって、
惜しまれつつその歴史を閉じました。



上でご紹介したモデルは、そのファイナルエディションです。



が、復活したんですよ、カタナが。


「復活」させるためには、かつてのイメージを壊してしまうとダイナシになります。
僕はそうやって「失敗」した車やバイクを多数見てきています。


では、カタナはどうなったのでしょう。

 











並べてみると、鋭かったスタイリングは全体的にやや丸みを帯びた気がします。
19年ぶりですし、やっぱり歳を重ねて中年太りしたんですかねぇ(笑)。




詳しく見ていくと、
ブレーキキャリパー トキコからブレンボにグレードアップしていたり、
フロントフォーク 正立から倒立になっていたり、
リアサスペンション2本から1本(モノショック) になったり
冷却フィンが美しかったエンジンが直接見えなくなっていたり…していますが。



それでも、前からの見た目は紛れもなくカタナです。



さすがスズキ、カタナの何たるかをよく分かっていらっしゃる。


…と思いながら後ろを見て 目を疑いました。







メッチャ寸詰まりになってますやん!



  

↑新型 (2019年モデル)(左写真) と、 旧型 (2000年モデル)



どうして流行りの「アヒルのお尻」のテール (→コラム 「目指すのは『アヒルのお尻』形」 )にしてしまったん?!
これだけ見たら、カタナの「カ」の字もないがな。




どうやら、カタナへの敬意を払ったのは前半分だけだったようです。



おかげで、前から見たら1980年なのに、後ろから見たら2019年という、
親子ほどのジェネレーションギャップをニコイチにしたイビツなデザインになってしまいました。



さすが変態企業スズキ(※褒め言葉です)、やっぱり僕達とは頭の構造が違うようです…。