ミラーレス車って何者?




さて、前回のコラム(「3サイズ」からハミ出たパーツ)でバックミラーについて書きましたが、
どうやら遠くない将来に過去の遺物になるかも?なんて記事が流れてきました。



2016年に車の保安基準の改定をし、バックミラーをカメラとモニターに置き換えても良い
国土交通省が言い出したんです。



2017年の東京モーターショーで、日本のメーカーがミラーレス車の試作車を出してきました。
その写真の提供を受けましたのでお目にかけます。










ドアミラーのあるべき場所にある小さなでっぱりがどうやらカメラのようで、その映像が車内に映しだされるようです。

これを「ミラーレス車」と呼びます。



ルームミラーについては、箱型のトラックなどでバックモニターに置き換えているケースは一般的になっています。


僕が仕事で乗っている特種車も荷箱が付いていてルームミラーでは用を成しませんので、
バックモニターが装着されていて、後方確認に一役買ってくれています。



一役どころではないですね。大いに助かっていますよ。


トラックを運転するようになって長いですが、運転を始めた当初はバックモニターが無く、
サイドミラーだけで後方確認をしていたんです。



ですけど、それでは後方に巨大な死角が出来て後退時などは特に危ないので
バックモニターを付けて欲しいと会社と交渉したところ、

「カネが無い」との理由で一蹴された経緯がありました。

無いことはなくて、節約したらバックモニター代くらい浮かすことも出来るんですわ。
だから、尚更ありえへんと思いましたわ、社員の安全を蔑ろにするなんて。




ま、僕の愚痴はこのくらいにして。




使っている僕の感想をいうと、
カメラ+モニターがミラーよりも優れているのは3つ。


・赤外線カメラにより夜間でも鮮明な映像が得られること。

・カメラに雨粒が付かない限り雨天時でもクリアな映像が得られること。

・超広角レンズを使うことにより、ミラーよりも視野を広げられること。


があります。

これは乗用車においてもバックギア連動の後方カメラと同じですので、ご理解いただけると思います。



しかし、欠点もあります。


・値段が高い
すっきりとしたデザインを得られるのと引き換えに、値段に跳ね返ってきます。


・目が疲れる
自然光を反射するミラーと違い、モニターは自ら光を発するので夜間でもモニターは映りっぱなし。
つまり暗い車内に映像が不必要に明るく見え、確実に目が疲れます。


僕の場合、必要ないときはバックモニターの電源を切っています。
なぜなら、上記の理由で目が疲れる上に、超広角レンズのため映像が不自然な広がりを持ち
自分の視野に入っているだけで酔ってしまうのです。


・故障したらどうするの?
僕の仕事の特種車で実際に起こった故障時の写真がありましたのでお見せします。






バックモニターがブルースクリーンになってしまいました orz
このときは見慣れたものが無くなったせいで、運転がおっかなびっくりでしたわ。

未来予想図は必ずしもバラ色とは限らないし、今あるものを無理して葬り去る必要はないんじゃない?


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あと、非常に個人的なことなんですが、運転中に目に装着しているコンタクトレンズがズレた時に
車のドアミラーやルームミラーに目を映してコンタクトの位置を直すことがあります。

助かるんですよ、鏡がすぐにあることは。コンタクトを使われている方なら分かってくれますよね?僕の気持ちが。
でも、ミラーレスになったら、コンタクトが直せへんやん orz


写真提供:銀次さん(長野県)。ありがとうございます。