走る宝石




バイクメーカーと ひと口に言っても、メーカーそれぞれの色というか、個性がありますよね。
様々な車種を作っているオールラウンドのメーカーから、このスタイルにこだわってますねん まで。


今回はそんな「こだわってますねん」にスポットを当ててみたいと思います。


MVアグスタというバイクメーカーです。


イタリアなんですけど。スパゲティとかマカロニとか、ピザとかジェラートとか食べている国ですね。

あ、首都ローマの中にバチカン市国という世界一小さな国があったり、建ててる最中から地盤沈下で傾いていたのに直さずそのまま完成させて名所(迷所)にしたピサの斜塔で重力加速度の証明をし、当時 宇宙の中心は地球だったのを「それでも地球は回っている」と言い続けてローマ教会をキレさせハリツケ獄門にされそうになって翻したガリレオ・ガリレイとか…僕の中ではそういう国です。
(↑この一文はあえて改行無し)



ま、イタリア国民がこんなショボいサイトを見てるはずがないので、このまま続けましょう。
この先はちゃんと褒めるから、たぶん (・∀・)




えーと、何の話でしたっけ?あ、ピザは大好きですよ。
スーパーで売ってる伊藤ハムとかの冷蔵ピザに追いチーズしたり、追いベーコンしたり、追いサラミしたり、追いピーマンしたり。
お腹が空いてきたな。



いや、バイクの話でしたね。



その名前を初めて聞いたのは数年前。当時勤めてた職場の先輩がそのバイクを持っていると言ったことがきっかけでした。

イタリアのバイクといえばドゥカティが真っ先に思い浮かぶ僕にとって、聞いたことがないメーカー。
もちろん現物も見たことありませんでした。

同僚から聞かされたことと言えば、
「ものすごく値段が高い」ということだけ。性能も高かったと言っていたかもしれませんが、それは記憶があいまいです。




なんや、ただの自慢かとその時は思ってました。
ネット検索すればどんなバイクかすぐにわかりますけど、僕自身があまり興味がなかったので特に検索することもなく、その後話題になることもなく、
ましてや職場に乗ってきてくれることもなかったので、僕の記憶から徐々に消えていったんですね。



それを思い出させたのは、昨年(2022年)の名古屋モーターサイクルショー(→コラム「大ジャンプの奇跡」)でした。
でも、そのときは「アグスタ=高級バイク」の記憶しか蘇らず、
バイクに掲げられた値札だけ見て「ホンマに高いんや」と思っただけだったんです。



で、今年(2023年)の同じく名古屋モーターサイクルショーでは、外車巡りをメインに据えていたおかげで
アグスタをまじまじと見ることになるのです。



特に目立っていたのはこの2車種。






F3RC






DRAGSTER RC SCS







見た瞬間から引き付けられましたね。
両方とも3気筒800ccで、特徴的なスモークゴールドの3本出しマフラーが目に留まります。

F3RC

DARGSTER RC SCS


三角形が特徴のトラスフレームも自然に車体の一部となっています。

デザインに野暮ったさが無い。

そして両方ともイタリア国旗カラーをまとい、自国の主張が強い強い。

んでもって、速いんやろうなぁ。

アグスタ自ら自社製品を「走る宝石」、「Motorcycle Art」と高飛車に称していますが、それも分かる気がします。




お値段は、
F3RCが396万円、ニホン導入は15台
DRAGSTERが385万円、日本導入はたったの4台です。


こちらもご多分に漏れず宝石級です。
あの先輩、こんなバイクを買う金どこにあったんやろう。僅かしか入ってこないバイクをどうやって手に入れたんやろう。売れ残ってたんやろか。



僕はこのイタ色を見てピザを食べたくなったんですけど、あなたはどうですかね?
って、あの国旗のトリコロールってピザから発想を得たんじゃないかと思っています。
(おれもピザ釜に放り込まれるやろうな)