このド近眼野郎!




信号待ちなどで停車するとき、前車との車間距離、どのくらいとってます?

適切な車間距離は、自分の車のボンネットの先端と前車のリアバンパーとの間に路面が少々見える程度といいます。
乗用車なら、車種にもよりますが、その感覚で2〜4mくらいの車間距離になるかと思います。



でも、後続がトラックだった場合、
車間距離数十cmどころか、数cmくらいまでビタビタに引っ付いて停車されたことありませんか?

それが大型トラックだと、
ルームミラーも、バックミラーも、後ろを振り返ってみても全面的に大型トラックの鼻っ面が迫り、すごい威圧感ですやん。
走ってもいないのにアオられてる感じを受けて恐怖心も高まりますね。
運転初心者だったら「なんでピッタシ引っ付くねん。おれ何もしてへんで」とオシッコちびりますよ(笑)。




その理由、日常的にトラックを運転している僕がお答えしましょう。




実は、悪意は無いんですよ。




トラックは乗用車と違って車高が高いため前方視野が広く、周囲の情報を察知し易いです。
そしてボンネットの無い鼻べチャで、かつ四角四面な車体形状と、
非常に切れ角の大きなハンドル、車体左前方にあるアンダーミラーのおかげで車体の直前の死角もなく、
乗用車よりもシビアな運転が可能なんですよね。


運転されたことがない方だと、「トラックなんて大きくて運転が難しそう」と先入観を持ってしまいそうですが、
実際運転してみると、これほど運転が楽な乗り物はないですよ。
小回りが利くので狭い道でもスイスイ走れますし、
壁際にピッタリ寄せて停めるのなんて朝飯前。

不思議なことに2t車よりも4t車。4t車よりも10t車…と車体が大きくなればなるほど運転が楽になっていきます。

トラックの運転に慣れてしまうと、乗用車なんてハンドルは切れなくて小回りが利かないわ、車高が低くて視界は狭いわ、
車体直前と左右に巨大な死角は出来るわ、ミラーが小さくて役に立たないわ
で 乗れたもんじゃなくなります。
そんなわけで、僕も車を持っていますが、ほとんど運転しません。
言うまでもなく、怖いから。



やや話がそれてしまいましたが、↑の文章中にトラックが引っ付いて停まる理由が書かれていたのにお気付きでしたか?



そう、トラックは「車高が高くボンネットが無い」ので、
最初に書いた「自分の車のボンネットの先端と前車のリアバンパーとの間に
路面が少々見える程度」の距離が必然的に縮まってしまう
のです。

さらに、前方死角をなくすためのアンダーミラーのおかげで前車との距離が測れるので、
なおさら車間距離を詰めやすいんですわ。



だから別にアオってるわけではないんですよね。
僕もトラックではよくやってしまいます…でも、無意識なのは分かってくださいね。


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実はバイクでもトラックと同様のことをしてしまっているんですよね。
バイクも前方をさえぎるものが何も無いので、前車にピッタリ引っ付いてしまっていることが。

バイクはヘッドライトの位置が高く、常に点灯しているので、なおのこと車の方は「アオられている」と思うらしいです…
と、昨日本屋で立ち読みしたバイクの雑誌(タイトルは忘れました(笑))に書いてありました。

その記事には、それが信号待ち中だけでなく、走行中も車間距離が詰まりがちになってる、と。



…自分の走りを思い出してみると、確かにそうやな〜と思いますわ。
バイクは車に比べると加速性能が高いため前走車に追いついてしまうし、車体が小さいために気軽に車線変更を行う走り方になるため、
車の方への心理的圧迫感は強いでしょうよ。


こういう走り方、実際危ないですよね。
車間距離を詰めてしまうと前走車が死角になって進行方向の情報が殺されてしまいますから。
もし前の車が何らかの理由で急ブレーキを踏んだら、よけられずにオカマを掘ってしまいますもん。
そういうわけで、バイクでも適切な車間距離を開けて安全走行に努めてみましょ。



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あれは、どこかへツーリング中のことやったかなぁ。

前に停まっているトラックの荷台後部、観音開きの扉の隅に何かステッカーが貼ってありました。
ホラ、よくトラックに「最大積載量 積めるだけ」とか「デジタルイカグラフ装着車」など
シャレの利いたステッカーが貼ってあるのを見たことがないですか?
僕、あの類を眺めるのが大好きなんですよね。



あのステッカーには何が書いてあるのかな?と好奇心がムクムクと湧きおこり近づいてみたら、
そこには、




「この文字が読めるまで近づくな、ド近眼野郎が!!」




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いい歳こいても衰えない好奇心は、ときに後悔へと変わります…… ○| ̄|_