プロドライバーからも見放されるクラッチペダル




乗用車の世界では大多数の車がオートマ(AT)で、
普通免許はAT限定で取得するのが一般的になっていますね。(→コラム「ダンシの美学」)

自分でクラッチを操作してギアチェンジをするマニュアル(MT)車って、ごく限られています。
スポーツカーですらATか、セレクターやボタン操作でギアチェンジをするセミATですからね〜。



かつてはAT車は同型のMT車に比べて燃費が悪かったんです。
ですけど技術の進歩でATの燃費は大きく向上しました。ニンゲンの操作より電子制御の方が上回っている、と。




それに対して、トラックやバスの世界ではマニュアル(MT)車が長く幅を利かせてきてました。
電子制御のATよりも物理的なメカのMTのほうが耐久性があり壊れにくいですし、
そもそも従来から存在する乗用車のようなトルクコンバータ式のATは大パワーを伝達する大型車などには向かないという
性質上の問題もあったからなんです。



しかし、ここでも技術は進化し、
MTの仕組みはそのままにクラッチ操作関係を電子制御できるようになり、
いわゆるアクセルとブレーキの2ペダル式のトラックやバスが普及するようになりました。



身近でいうと、
最近の路線バスなんてATですし、
クロネコや佐川急便や生協などの配送関係の2tトラックもATですよ。


ゴー・ストップが多い乗り物の運転はATに限ります
僕が長年乗ってきた2トン特種車もATで、その恩恵を受け 余計な気を遣うことなくATの乗用車感覚でとてもスムーズに走れました。


もちろんMTの2トン特種車も乗りましたよ。
確かに自分でギアを選択して走る楽しさもありましたけど、
長時間運転してると、狭い道や渋滞など、シビアな操作時のクラッチ操作は面倒やったなぁ。




…というわけで、プロ御用達の免許である大型免許などにもATの波が押し寄せてきまして。



(c)京都新聞



時代の流れと思いますが、クラッチペダルがある3ペダル車は敬遠されるようですね。

が、最近僕の職場に入ってきた新車の6トン特種車(登録は大型)はMTでした orz
僕の所属は、残りの3割をチョイスするレア職場のようで。

「トラックでATはあり得ない」の声が根強いのも事実ですが…。



その理由については、また別の機会にお話ししましょう。



記事引用:京都新聞 2024年4月22日付夕刊