四国よいとこ一度はおいで
2日目・2006年3月15日(水)晴れ【徳島→京都帰還編】



徳島でのイベント「眉山」「大塚美術館」「その他」をすべて果たし、ひとまず徳島市街に戻ることにしました。
戻ったところで、本日の宿はまだ確保していません。予定通り東横インに予約を取るか…。



その前に、愛用のPHSから天気予報サイトに繋いでみました。
すると、翌日は午前中から一日雨が強く降るとのこと。
分かっていて、明日一日中雨の中を走るのはいかがなものか…そこまで分かっていて徳島に泊まるのは意味がない。



今から家に帰ろう。そう決めました。
途中のコンビニで、フェリー内で食べるつもりでおにぎりと野菜サラダを買います。



しかし、ここにきて、疲れが一気に出て激しい頭痛に襲われます。どこかしら体も重く。
一日遊び倒しておいて何をやってんだか…。



あああ頭が痛い頭が痛い〜〜!!
それでも、頭痛を押して帰る or 明日雨に打たれる どっちを選ぶ?といわれたら何が何でも家に帰る!!
結構頑固な僕(笑)。




徳島市のフェリーターミナルに着くころには、頭痛と過労からくる食欲不振に見舞われていました。
さっき買った食べ物など見たくもありません。
水分補給にアクエリアスをまた買いました(笑)。




乗船前に僕の前に並んでいた
CB400SFの50歳くらいのおじさんが話しかけてきます。
「どこへ行ってきたの?」
京都ナンバーの原チャが気になったのでしょうか。
「徳島を走ってきただけですよ」、と僕。
本当ならもっと喋ってバイク乗りの会話を楽しむところですが、
劣悪な体調では話す気力もわきません

そんな僕の気持ちも知らずに(分かるわけがないか(笑)))、おじさんは話を続けます。


1週間かけて九州から四国に渡り、これから奈良の自宅に戻ること、
昨日は四国の山中で大雪に遭い、前に進むことも後に戻ることも出来ず、
バイクを乗り捨てて通りかかった車に助けを求めたことを延々と語られ…。



そうそう昨日はすごく寒かったですもんね。
僕も雪に遭いましたよ〜とかと苦しいながらも何とか会話。



しばらく喋った後、ようやく乗船開始となり、LEADを船内に停めた僕は、速攻で客室へ。
行きしと同じように雑魚寝スペースを陣取り、船が動き出す前から熟睡モードに入りました。
和歌山までの2時間で寝て体力を回復させなくては!



出航時はまだ明るかったのですが、和歌山港に着いたのは20時35分。すっかり夜です。
そして十分寝たにもかかわらず、頭痛はおさまらずズキズキしてます。
食欲もないまま。水分も取りたくありません。



下船した僕は、この状態で走ることに身体の危険を感じ、
和歌山で宿を取って明日雨に濡れて帰ろう、そのほうがいい、とR24を走り始めました。
国道沿線ならビジネスホテルくらいあるやろう。


が、ひとつもないのです、ビジネスホテルが。徳島にはあれだけたくさんあったのに!
夜だから見つけられなかっただけかもしれませんが…いくら3月とはいえ、最低気温が1度の予報が出てるため、
丸腰で野宿などしたら即凍死です。
僕の運命は、徳島で泊まることをあきらめた時点で全て決まっていたのだと悟ります。


21時前、京都の自宅に電話。
「今 和歌山に着いた。これから(京都まで)帰るわ」



退路を断ち、僕の原チャツーリング史上 最も辛い道のりがここに始まりました。
行きと同じようにR24で京都まで!



東の空を見上げれば、雲ひとつない空に満月が浮かんでいます。
誰の支えもないけれど、お月様が僕を見守ってくれるやろう。少し元気が出ました。
アクセルを開ける僕の前に「奈良 99km」の案内標識が。
いつごろ家に着けるかな…。



冷気が僕とLEADをたたきます。少しでも早く帰宅したいのでアクセルは開け目。
和歌山市外を抜け 紀ノ川沿いのR24バイパスも抜けると街明かりは少なくなり、半闇の世界へと誘われます。
行きと同じ道を走っているのに、その姿は全然違います。
案内標識を見なければ、どこを走っているのか全く分かりません。



市街地内では案内標識が頻繁にあり、その数字が
奈良まで、98km、97km、96km、…90km、…85km、と じりじり減っていきます。



2車線のR24を走る数少ない車たちは、がんばって走っているつもりの僕をあっさりと抜かしていきます。



オドメーターも案内標識の距離も意識して見ないようにし、
少ない風景とそれでもツーリングを楽しんでやろうとする僕がいました。
頭痛に過労にプラスして、寒さがじわじわと体力を奪っていきます。気温5度。
寒さには完全防備と思っていた装備をしたつもりでしたが、手先と足の冷たさはどうにもなりません
次の冬にはインナーグローブとオーバーソックスも買わなきゃいけないな…。



寒さの限界を感じ、少し休憩。
コンビニの店先で、徳島港で買ったアクエリアスを少しだけ口に含み、足踏みをして足先の寒さを和らげてやります。
頭痛はまだ治まらず、食欲不振のまま、停まったことで気が抜けしばらく放心。



でも、和歌山市内でで見上げた満月は、その高さを上げながらも僕を見下ろしてくれていました。
22時、和歌山県橋本市、「奈良 70km」の案内標識が出ていました。



深夜に向かうR24を走り続けます。
真っ暗な山中で奈良県に入りました。でも京都はまだ先に。


県境の山を下ると、奈良盆地に。まだ街は眠ってなく明かりが多数見え視界も広がります。これだけでも気持ちが違いますね。


奈良県御所市の近鉄御所駅ターミナルで小休止
大学時代の部活で、ここから葛城山に登山した、個人的にいわくつきの場所です。
あのころを懐かしく思い出しながら体をぶるぶる震わせます。気温が更に下がっている様子です。
冷えすぎたのか足先が痛く感じます。シモヤケ→凍傷になったらどうしよう!
駅前でとりあえず軽くランニングして血行促進(笑)。



PHSを見ると着信メールが多数
HPに多数出演の同級生「真宗Jr」こと「T」でした。



  「徳島ラーメンは食べた?有名なのは いのたに、個人的には東大もいい。

  徳島駅前のそごうの一階、ミスタードーナツの隣あたりにあるあたり屋って店の今川焼(?)は
  安くて何時も行列ができている。
  A級にうまいとはいえんが、値段の割にはいい。是非お試しあれ。

  やはり、吉野川に沿って西を目指すと思うが、北を目指すならなかなか趣のある町が多い。
  時間が許せば行ってみたら。鳴門から海岸線に沿って高松に行く途中の昔ながらの町並みがいい。

  引田なんかはなかなか趣があり観光客も少ない。
  ではこのあたりで。」




これだけの内容をVodafoneのスカイEメールで6通に分けて送ってくれましたわ(笑)。
ロングEメールで1通にしたらいいのに。


いい情報をありがとう。徳島には何もないとか言って悪かった
悠々と流れる吉野川を西に向かいたかったし、徳島駅前のそごうは通ったよ。
鳴門〜高松の道のりは楽しいのを知っているだけにもっと走りたかった。
高松まであと30kmの県境までは行けたけどねぇ。
って、情報提供が遅いですがな!!



寒さに震える指で何とか返信。

  「その情報、1日早く欲しかった。明日が朝から雨なので切り上げて帰路についたんやわ。あと70km。
  あ、東大には行ったよ。」


「T」から

  「なんや、もったいないな〜。まだまだ道中長そうなのでお気を付けて!!」


サンキュ〜。



同級生「勝」からもメール着信。

  「今夜はどこに泊まってるの?明日雨の中帰宅か?」

返信

  「いや、帰路についてる。帰宅は1時を過ぎるな。明日は休みのままにするわ。
  今でもかなりの疲労なのに明日出勤したら事故るわ、きっと。」

そんな状況でした。

「勝」から

  「 ○| ̄|_ そやな。それで出勤したら えいまるはネ申!」


なんて友達とメールのやり取りをしてると、少し元気が出てきました。
頭痛もピークを過ぎたようです。
アクエリアスをまた少しだけ飲み、走ります。そういや、晩ご飯食べてへんなぁ。


23時、案内標識は「奈良 30km」と指し示し、満月は僕の頭上で静かに輝いていました



奈良県中部から北部へ。橿原市付近には「橿原バイパス」という中途半端なR24バイパスがあります。
原付通行禁止ではありませんでしたので、堂々と走行。行きに通った友人宅もバイパスでパスしてしまいました。
信号がないので時間を稼げるだけ稼ぎましたね。



気温が更に下がり、3度に。手足の感覚は痛い→マヒしそうですが、
それ以外の部分は「ダサい」風防が見事に防いでくれています。
ヘルメットのシールドは、夜間走行を考えていませんでしたので、フルスモークにしていましたが、
これだと夜は見にくいですのでシールドを開けています。
そうすると、今度は寒い風を顔にモロに受けることになりますが、それすらも風防が防いでくれました。
風防万歳!もうダサいなんて言わへんど!



天理市内の案内標識でついに「京都 55km」の文字が。
全行程の3分の2近くを走り、そして奈良市へ。
寝静まる時間なのに車の流れは途切れず、その中を走る僕。
ナイトランといえば格好がいいですけど、見方を変えれば雨からの逃避行ですからね(笑)。


奈良市へは何度も来ているので 深夜といえど見慣れた風景です。もう大丈夫。


 そして日付が3月16日に変わった直後、京都府へ。あと35km!


深夜の木津川堤防は本当に暗く、向かって左側の木津川に吸い込まれそうです。
頭痛は治まり、食欲が湧いてきました。昼に大塚美術館で軽食を取って以来何も食べてないのですから当然でしょう。
ずっとアクエリアスだけを飲んでしのいできたのです。


宇治市で最後の給油。燃費はリッター35km。かなりの好成績です。


「勝」からメール着信。「今どこだ?」
あと10kmやで。でも最後まで気は抜かない。
気温は2度になっていました。その寒さの我慢ももう少し!


京都市伏見区観月橋で 長い付き合いだったR24と別れ、外環状線を東へ。
ここまで来たら、友人の家からの帰りのような感じです。


1時和歌山から143km、4時間超の長旅を終え、自宅に帰還。
満月はやや西の空から僕を忘れず見守ってくれていました。

 ←寒さで手が震えてピンボケしてしまった…。「44683.1」kmね。

2日目の走行距離は244km


2日間の延べ走行距離は410kmでした。
僕の気ままさに付き合ってくれたLEADを思いっきりなでてやりましたよ。



家に入ったときの暖房の暖かさがこれほどありがたかった事はありません。
すぐに風呂に入り湯船で冷え切った体を癒してやりました。


過酷な走りから開放されたらすごく空腹を感じ、徳島で買ったおにぎりと野菜サラダを平らげました。



僕のバイクライフを通しても 長時間のナイトランは3年ぶりでした。
大きなバイクで真夜中の道を走るのも面白いですが原チャのナイトランも魅力的なものです。
だけど、次に走るときは、寒くない日を選びますよ(笑)。