ト・ト・トヨタの軽〜




今回は車のお話。

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とうとう乗り込んできました。ニホンの自動車界の重鎮が。



トヨタが軽自動車(以後「軽」)を発売したのですよ。



かの社が頑なに貫いてきた「アンチ“軽”」を翻したのですからね。ビッグニュースですがな。
トヨタの参入により、国内大手8社すべてが軽を扱うことになります。




発売したのは「ピクシス スペース」  →  




うーん、どこかで見たことがある車に見えるなぁ。




それもそのはず。この車はトヨタが生産してるのではなく、
子会社であるダイハツ「ムーヴコンテ」から、ダイハツの「D」マークを取っ払って、
トヨタの「T」マーク(通称「チ○コマーク」(笑))に付け替え、トヨタブランドとして売る「OEM(相手先ブランドによる生産)」
という、
なんとも品のない手法です。




品がないといいながらも、車の世界ではちょくちょくあることでして、
日産ブランドの軽も自社生産などしてなく、スズキや三菱から提供を受けたものです。


最近(2011年11月現在)の顕著なOEMでは、
3代目プレマシー(マツダ) → 2代目ラフェスタ(日産)や、
COO(ダイハツ) → bB(トヨタ)/DEX(富士重工業)なども。



ちなみにバイクの世界では、
カワサキとスズキが2000年代前半ころに相互OEMをしていたことがあり、

スカイウェイブ250(スズキ) → エプシロン250(カワサキ)として、
バリオス
(カワサキ) → GSX250FX(スズキ)として販売していたこともありました。




で、件のピクシスは、全国のトヨタの販売会社221社3095店を通じて絶賛販売中。
年間6万台の販売を目指す…らしいのですが。

仕事中に通りかかるトヨタ車の各販売店である、
トヨタ店でも、カローラ店でも、トヨペット店でも、ネッツ店でも、ピクシスが展示してあるのを見たことがありません。
それどころかTVCMもやってない。



どういうつもりやねん。やる気あらへんやないか。




   

   そもそも戦後まだしのころ、高嶺の花であった車を一般庶民に普及させ、
   経済成長を助けようという目的から生まれた軽という規格



   けれども、軽の性能や装備が普通車と引けをとらなくなった今、税制面等で優遇される必要もない。
   その役割は終わったとの声も聞きます。



   しかしながら、国内の車の3台に1台が軽を占め、
  公共交通機関の乏しい県では
  軽が過半数を超えている現実
があります。




↓最近(2011年11月現在)における、軽自動車の生産・販売をめぐる各社の動き
トヨタ ダイハツからOEM供給を受け年間6万台を販売
ホンダ 5年以内に販売倍増を目指す
日産 三菱と開発会社を共同設立
スズキ 16年ぶりに新型エンジンを開発し、MRワゴンに搭載
ダイハツ 超低燃費の「ミライース」発売
マツダ 98年に生産から撤退
三菱 日産と開発会社を共同設立 
富士重工業 来春に生産から撤退





つまり、トヨタの狙いはピクシスを売ることではなく、
軽を足がかりに顧客層を広げて、将来的に普通車への買い替えを促すことにある
ようなのです。
だから派手な宣伝などを行わない。
そりゃそうやろうなぁ。トヨタがそう簡単に軽に魂を売るはずがないと思っていたもん。



ただ、トヨタファンからすれば、軽の登場は「待ってました!」なのかもしれない。
ブランド意識が強い方なら、そのエンブレムがついているだけで盲目的に選択しそうやん。
コレをバイクに応用できないか?




バイクにも魂を売ってみません?トヨタさん(笑)。




チン○マークやロッテリ○マークをつけたバイクをショールームの車と一緒に並べておいたら、
バイクに疎い客が興味を示して買う気がするわ。
どっかの催眠商法っぽいけど、やったもん勝ちや(笑)。




レクサス店で売るバイクは、フレームはオールアルミの鏡面仕上げ、樹脂パーツは総メッキ、エアサスペンションに、
シートは本皮、自発光式メーターなどの豪華無駄仕様で、もちろん速度リミッターは解除しといてよね(笑)。




参考資料:読売新聞 2011年9月27日付朝刊