非常識な「定地燃費」→常識的な「WMTCモード」へ




さて、ごく一部のブルジョワ生活をされてる方を除いた大多数の方々(僕も含む)は
乗り物の燃費って、気になることだと思います。

ガソリンはレギュラーで150円/Lくらいと高値どまりしてる(2014年現在)し。



それにしても庶民のフトコロ事情を見透かしたかのように、
最近の車の燃費向上には著しいものがありますよね。


カタログ上の数値とはいえ、
ハイブリッド車でリッター30km以上走るのは当たり前になってますし、
ガソリンエンジンの軽四でもリッター30km台でシノギを削ってますもんね。
実燃費でもリッター20kmは軽いとこの手の車の持ち主の方が言ってましたよ。



それにくらべて、カタログにおけるバイクの燃費表記は長年、
国土交通省に届け出ている「定地燃費」と呼ばれる、一般道での法定速度

原付1種(50cc未満)では、30km/h
それ以外のバイクでは、60km/h

での定速走行における燃費値だけが表記
されていました。




例として、スズキ・アドレスV50のものを載せておきましょう(燃費表記は5段目に)↓





ずーっと同じ速度で走り続けるって?!そんな走り方をするヤツ、どこに居んねん!



車でも「10モード」→「10・15モード」→「JC08モード」と年々現実的な燃費の測定方法に改められてきているのに、
バイクのほうはいつまで経っても意味のないデータしか公表しないのかと憤っていました。




ところが、現在のバイクのカタログを見て、おや、と気付いたんです。

今までの「定地燃費」だけではなく、見慣れないものが併記されているではないか。

実際に2車種のカタログの一部を載せてみましたのでご覧ください。



WMTCモードと呼ばれるものです。
The World-Wide Motorcycle Test Cycleの略称ね)



ホンダ・ダンク↓





ヤマハ・VOX↓





これは、バイクの車種や排気量によって定められたいくつかのパターン走行をし、
それによって出された より現実な燃費データを提供
しようとするものです。



2013年7月以降に、WMTCモード試験法という、国連が定めた排出ガス試験法で形式取得しているバイクに対して、
これまでの「定地燃費値」に加えて「WMTCモード値」が併記されます。
あくまでも二輪車業界での自主的取り組みなんですが。



な〜んか今更感が否めませんが、ま、無いよりマシと言うことで…。




バイクの場合は、他にも、空ぶかしばっかりしてる「族車モード」とか
カッ飛んでいってる「全開走行モード」なんかも計測しといたほうがエエかと思いますが(笑)。