ツーリング初日・2003年9月16日(火)晴れ<後編>



ふと、メットを脱いで、鏡を見たとき気付いたんです。
ヘアスタイルが、メットの内装のカタチに変形している!


メットの内装は、衝撃から頭を守るために複雑な形になっています。
新品のメットをかぶっている、今まさに、髪の毛がその形になってしまっているのです。

メチャクチャかっこ悪い!男前がダイナシやん!

しかし、帽子を持ってくるのを忘れた僕に、カッチョ悪い髪形を隠すアイテムは、……タオル!
それで「海賊巻き」をして、ゴマかしていました。

でも、いつまでもそれを続けているわけにも行くまい。この後観光地にも行くのに「海賊巻き」も、どうかと…。

R8を走っていると上越市内でユニクロ発見!すぐに入店。1000円の安物帽子を購入。これで恥ずかしさから開放される…。

それもつかの間、店員さんが「簡単なアンケートにお答えしていただきたいんですけど」と。

まぁ、いいかと思って答える事にしました。

店員:「ユニクロには月に何回くらい来られますか?」
おれ:「1〜2回かな」

店員:「今日は何で来られましたか?」
おれ:「バイク」

店員、用紙に「1・徒歩、2・自転車、3・車…」と番号で答えるはずの項目に「バイク」と記入。
この辺の人たちはバイクに乗らないのか?

店員:「お読みになる新聞は? 1・朝日、2・読売、3・日経、4・その他」

我が家で愛読している「毎日新聞」が無いのはなぜ?
「日本3大新聞」のひとつやぞ。

おれ:「4、その他」

かなり不愉快。

店員:「最後の質問です、郵便番号をお願いします」
チョイ待て!それを言ったら、俺がヨソモノってすぐに分かってしまうやないかい!それどころか住所まで分かるぞ!
しかし、機転の利かない僕はバカ正直に、

おれ:「〒607−8●●●」

店員、それを書きこむ。
解答用紙に、新潟県特有の「9」で始まる郵便番号がズラっと並んでる中で、ひとつだけ「6」で始まる番号が…(-_-;;)

「ご協力ありがとうございました〜」の声を背に店から脱出。
教訓、他府県のユニクロで買い物しても、アンケートは固辞するべし(笑)。


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上越市街を抜け、米山ICから再び北陸道へ。実は下道を走りすぎて、余裕だったタイムテーブルが、
フェリーの乗船開始時間に間に合わない状況に陥ってしまったのです。
自分でピンチにしています(笑)。

慌てて高速を走り、日本海北陸道・新潟亀田ICを出て、新潟港へ急げ!

新潟県中部の北陸道は、田園地帯のど真ん中を突っ切ります。この当たりは収穫の時期が近く、周囲は黄金色。
走っても走っても黄金色。目に安らぎを覚えました。


新潟港到着、17時45分。18時20分発のフェリーの乗船時間に間に合いました。
「ここまでの所要時間9時間、一日仕事やわ(ToT)」(18時14分)と「勝」にメール。
新潟は遠かった。

「勝」からすぐに返信
「仕事もしてないくせに何が仕事やゴルァ! おまいはバイク中泊でもしてろ!(w  」(18時22分)

「『バイク中泊』。それは別名、居眠り運転のことやな(笑)」(18時29分)


カーフェリーをバイクでご利用になった方なら分かると思いますが、バイクはフェリーに一番に乗れるのです。
だから、悠長に構えていたら、乗れなくなる可能性が出ちゃうんですよね。


乗船口にバイクを停め、海のほうに目をやると、そこには、

「万●峰(マン●ョンボン)92」号が!!


捜すまでも無く、目の前に停泊しているではないか。


船名のハングル文字の投げやり具合が◎!
ウワサのあの船

 

この日に新潟港に入港することを知ったのは、前日のこと。

時を同じくして新潟港に行く僕は、職場の同僚らと、マスコミや警察や野次馬がいっぱいいるし、
何回職務質問されるやろうねと話して盛り上がっていましたが、
そんな人一人もいない。


せっかく騒ぎになってるだろうと期待してきたのに、超・拍子抜け。
なんたるザマや!

今、撮った写真を確認してると、船が接岸してる場所にはマスコミらしき人と警察官らしき人物が写っていました→ 
(かなり見えづらいですが…)
そっち側であったか…。見に行くべきであった(悔)。
K察官とマスコミ関係者(小さいけど)

とりあえず、京都の友人たちに報告をしておこう。

「今、やっとこさ新潟港に到着しました。ウワサの万●峰号を見ながらメールしてます。本当ですよ!!
同僚から借りた高級デジカメで写真も撮りました(笑)」
(17時57分)

僕の持ってるカメラより画質がいいし(最大500万画素!)、ズームも光学10倍。無敵です。

M先輩から返信。
「まさか万景号(※原文のまま)で佐渡へ渡るんけ?」(18時2分)

「勝」から返信。
「万景望号(※原文のまま)マンセー! ウリナラに拉致するイムニダー!入港時期に狙ったな?うらやましい〜!」(19時26分)

親友「K隊長」から返信。
「さらわれんよう 楽しんでね」(22時52分)

こいつら、
本当は拉致されてしまえと思ってるんじゃないのか…(-_-x)

バイクの値段は3段階。
125cc未満、750cc未満、750cc以上。

車、バイクの大きさによって料金が違いますので、車検証で車の大きさなどをチェックされ、厳格に料金徴収される様子です。

僕の「2相棒」は800cc。なので料金は7280円(人間1人+750cc以上のバイク1台)。
往復で1万4560円!!高すぎる!
ちなみに、新潟〜小樽(北海道)の料金は6300円。何でそんなに安いんや!!


だから、「750cc」と申告しようと思っていました。それなら5970円になりますしね。
「2相棒」の料金、5220円



でも自分にウソはつきたくないので、正直に申告しました。後で車検証でチェックされたときに文句言われたら面倒やし…。

いざ、乗船開始!切符切りの船員に乗船券にハサミを入れてもらい、船内へ。
そのまま車両置き場の隅に係留され、
車検証はノーチェック。


750ccと申請すべきだったと、ひどく後悔。

正直者は馬鹿を見た。

フェリーの旅は2時間20分。長い。風景を眺めようにも日が暮れているので真っ暗。
2等客室でゴロゴロして過ごしました。
カーフェリー「おおさど丸」


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そして20時40分、佐渡島・両津港に到着。
家を出てからすでに12時間が経過しています。へとへとです。
1年ぶりに本州以外の地を踏んだ事に感動してる場合ではありません。すぐに宿へ。


両津港から歩いて5分の距離にある宿は、
築120年の年代物の建物で、それ相応の部屋でした。
年代を重ねてるだけあって、家宝とも言うべき有名な皿や石や襖絵があったのですが、僕には良く分からない…(涙)。


とりあえず腹が減ったので、飯を食べに出ようと歩いても、
両津港の周辺は諸施設が皆無に近く、あっても全部閉まっています。
人通りも無く、薄気味悪いです。24時間営業になれてる僕には、カルチャーショックです。
いや、これが本来正常なんですよね。


港のそばにこうこうと灯りのついている
ラーメン屋発見。
そこしか開いてる店が無く、選択の余地もありません。


なんでここまで来てラーメンなんや…と思いながら麺をすすりました。

「明日は島の大冒険、楽しみです」(20時36分)
長い長い初日はこうして終わりました。翌日を楽しみにしながら…。


と、先輩のMさんからメール着信。
「寝さらせ、明日も元気に走れ、無事にナ!!」(21時22分)
ラジャー!